ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

想い出すきっかけって変だよなぁ

夜中のタイヤの音

 もうそろそろそんな季節なんだけれど、窓を開ける様になると夜中に外を走るトラックのタイヤの音なんかが聞こえてくる。はっと気が付くと中学2年生の時の林間学校を想い出していたりする。
 当時私は横浜から大森の中学校に通っていた。つまり越境である。この中学校はそんな生徒に満ちあふれていて、しまいには大磯から通っていた女生徒までいたくらいである。林間学校は群馬県の新鹿沢温泉であった。集合は朝の5時。横浜から行く交通手段がない。多くの越境生徒は知り合いの家に泊めて貰う。私にはそれほどの知り合いがいない。なんと清水(きよみず)の舞台から飛び降りる様にしてタクシーを仕立てたのである。今なら何もそんなことまでして行かなくても、と思うが、母がそうした様だ。その車がくるのをまだ薄暗い中で待っていた時の通りすぎる車のタイヤの音、そして闇を想い出すのだ(話がなげぇなぁ・・・)。

夜汽車の音

 小学校4年から中学一年まで、今や静岡市になってしまった清水に暮らしていた。二軒の家に住んだのだけれど、二軒目の家は二階建てで自分の和室の窓を開けておくとやっぱり遥か500mほど向こうを通る東海道線の線路を夜汽車が通っていくのがきこえてくる。すると想い出すのは両親の故郷である岡山に行った時に乗った急行「瀬戸」のことだった。それまでに何回か岡山に行ったのだけれど、そんな時は必ずこの宇野行きの列車に乗っていったものだった。通り過ぎていく踏切の鐘の音に浅い眠りから起こされたり、途中で止まった駅から汽車が「ガタン」と動き出した時の揺れで眼が覚めたりしたことを想い出していた。このところ、すっかりそうした夜汽車の通過する「カタンカタン」という音を聞く機会がない。