ほぼ足りてまだ欲 その先

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「なにもしていない」

 お互いの妻同士が(片っ方が内縁関係とはいえ)従姉妹だからそれは血縁関係はないけれど親戚。随分仲の良い親戚なんだなぁと感心。うちでは従兄弟(あるいは従姉妹)同士の間は昔から認識があってちょっとは付き合いがあるが、その連れあい同士はほとんど名前と繋がり程度は知っている程度。親戚のだれかの祝儀、不祝儀の時に会うくらいで、あとはすっかり季節の挨拶くらいだけなのが恥ずかしいくらいだ。
 厚労省の「ノンキャリの星」といわれ、一週間ほど前にめでたく退官したばかりの前厚労省九州厚生局長の松嶋賢(まさる)前局長(59)がその連れ合いの従姉妹の旦那にあたる人から、誰かが使っていた「セルシオ」やら「キャデラック」やらを貰っただけでなくて、会うたびにいくらかずつ小遣いを貰ったり、家の手入れにかける金を貰ったりしていてその総額はこれまでに2000-3000万円にはなるだろうと本人がいっている。そんなの「遠い親戚の金持ちのおじさんが実入りのそんなに良くないであろう役人勤めをやっている男に良くしてあげている」だけなんだから何が悪いんだよ、という話になる。まず、それが何年間に亘ってそんなに上げていたかが問題だ。ことと次第によっては贈与税の申告漏れとなったりする。
 ところがこの場合問題になるのはこの「親戚のお金持ちのおじさん」というのが厚労省からの補助金をこれまでに17億円もの額にわたって受領している大阪府枚方市社会福祉法人枚方療育園」の山西悦郎・前理事長(80)なのだというところである。いくらそれぞれが、「別にそれだからといって枚方療育園に便宜を図った訳ではない」というのだけれど、云えば云うほどそれが虚しい。こんなことをわかっていない訳がない。それでなくても社会福祉法人への施設建設に関する優遇措置に関する不正事件や、実際の介護事業での補助金の不正受給やらこれまでに枚挙に暇のないほど発生していて、こうした疑いをもたれることがあるはずがないなどと思いこんでいる業界人がいたとしたらそれはそれはおめでたい。
 多分このような繋がりがあるのであれば少しくらい軽率な人だったら、うちはこんな繋がりがあるから強いんだよ、位を自慢話のような調子でひけらかしてしまったりする。
 「何も頼んでいないし、頼まれていないんだから、問題なんかにならない」と本当に思いこんでいるのだとしたら、うちの国の官僚制度って、本当に低次元で熟成度低く、いつまで経ってもこいつらにはなんの進歩も期待できないと云うことになるのだろう。

  • 松嶋賢(59):1976年に当時の社会福祉事業振興会(現・福祉医療機構)から旧厚生省に入省。主に福祉畑を歩み、2004年7月には、キャリア官僚しか就けないポストとされてきた本省障害保健福祉部の障害福祉課長に就任。障害者自立支援法成立の「立役者」との評価を受ける(あんなことにしちまったのはこいつのせいか・・ますます許せんなぁ)。 2005年10月障害保険福祉部企画課長就任。2006年9月-2007年8月24日までの間、ノンキャリアとして初の審議官級である前厚労省九州厚生局長をつとめる(読売新聞 九州発 070830)。