ほぼ足りてまだ欲 その先

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パワハラ犠牲者に労災

 とても画期的な判決だ。国はどうするつもりなのだろうか。しかし、ここで記憶しておかなくてはならないのは、犠牲者が自殺したからこそこうした脚光を浴びる状況になったということだ。鬱になってしまってその職場を去ったという犠牲者は星の数ほどいるだろうと思う。なにしろ日本の文化では上司は何をいってもたいして問題にはならないし、そんな状況で育てられた後継者もまたそれが許されるという意識どころか、何の問題点も意識するわけでもない。そのためには様々なことが起きているはずだ。しかもそんな人間はそうした影響を与えてしまったことすら気がつかずにのほほんと死んでいく。された方はいつまでもいつまでもトラウマになって、それがフラッシュ・バックしては嫌な思いを再体験しながら死んでいくのであろう。これは現段階では誰も救ってはくれないのだ。
 こうしたことが発生しないようにするには何ができるのだろうか。大部屋方式のオフィスなら風通しが良くてそんなことが起きるのは少なくなるのかといえば、これまでほとんど日本のオフィスがそんな状況だったのだから、それが有効だとはとても思えない。ならばどうするのだろう。数少ない上司が見ている時はそんなことをせずにいさえすれば良くて、自分の部下しかいないところでは何でもやりたい放題になるだろうことは簡単に想像がつく。
 内部告発者がしっかりと秘密が保持されて、情報が生かされるという状況が必要だと企業が認識しない限り、これは解決されないだろう。