午後に電話が鳴る。出ると先月ロンドンで急死した友人の奥方からだった。週末の偲ぶ会のお知らせを戴いていたので、葉書を返事に出しておいたのだけれど、それが到着したらしい。なんでも今年の5月まで延々と（途中正月は帰国したそうだけれど）海外の予定だったのだそうだ。それが終了したらゆっくりと夫婦で欧州旅行をするつもりだったのだそうで、既に奥方が欧州に行くための航空券まで送ってきていたのだそうだ。如何にその時がくるのを楽しみにしていたのかが偲ばれる。彼は今年還暦を迎えるはずだった。この仕事を終えて引退するつもりだったのかも知れない。一昨年に念願だったMartinを入手したと見せてくれた。これから弾きこんで良い音にしていくつもりだったのだろう。やっぱり早すぎる。考えてみると私がちゃんと唄うのを最近の彼は聞いていなかった。酔っぱらってみんなで昔の唄をワァワァと唄っていた。でも、それが私達の間では良かったのかも知れないなぁ。週末はどんな顔をして偲ぶ会に行けばよいのだろうか。
