昨今は、あ、いやいや、随分前から古い着物を売っているお店がずいぶんと増えてきて、懐かしい雰囲気の柄の着物を着ている若い人たちが増えてきている。そして、古いけれど、今から考えるとずいぶんと豪勢な生地をほどいて、洋風なコートやらジャケットやらに仕立て直して着ることが流行っていたりもする。なかなか良い雰囲気で、昔の結構な生地を生かしているのを見るとほ、ほぉ〜と見惚れたりする。
しかし、それもあちらでばったり遭遇し、向こうの方でおや、と遭遇するくらいなら良いのだけれど、先日京都に行ったときに、何人もつれだって同じような紬を仕立て直したコートを羽織った一団に遭遇しちゃったりすると、「わぁ〜った、わかったですからね」とでもいいたくなってしまう。昔自分たちも若気の至りでみんなで同じ様な雰囲気の格好をして歩いていて、おとなたちに馬鹿じゃないかといわれていたのと同じだ。ということは、あれもこれも私たちの世代なわけで、私たちの世代はやっぱりこうなんだと十把一絡げで語られちゃうんだろうか。
