ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

タロウ

 昨日は頑張って夜9時半まで眠気を払いながら起きてBSで「欧州鉄道の旅」を見ていたけれど、ロンドンからオックスフォード、Bathに至る所までを見て、Bristolに辿り着く前に遂に負けてしまって寝た。そこから先が私にとって未知の領域だったんだから肝心だったのに。
 目が覚めると午前5時で、8時間以上も寝ていたことになる。その間にすっかり雨はやんで青空が見えている。天気予報は風が強く吹くぞといっているけれど、早朝の青空はそんなことを全く感じさせない。
 米国南東部に暮らしている友人から「お知らせ」というメールが来ていることに気づいた。もうdeep southへの引っ越しなんだろうかと何の気なしにメールを軽い調子で開けたら、猫たちのシェルター活動をしているその友人の家で最長老になるタロウが大往生を遂げた、という「お知らせ」だった。
 どう考えても、彼らの寿命は私たち人間のそれに比べたら絶対的に短いのだから、どうしたってそういう場面に遭遇する。それも一度や二度ではない。だからどんどん麻痺するのかといったら全くそんなことはなくて、益々思いがこもるようになる。最後の大きな一呼吸まで看取ってやり、その上気丈にも仕事に直行して終わらせてきたという。猫とはいえ、共に最後の一呼吸まで暮らしたパートナーの死は辛い。私は一週間立ち直れなかった。 辛かったのは、それを「たかが猫が死んだくらいで」と表した知り合いの言葉だった。人であろうと猫であろうとひとつの命はひとつの命だという認識なしで他の人を慮ることが出来るとは思えない。
 その時、友人のひとりがひっそりと曲を送ってくれたのは慰めになった。
 私も友に聖歌を送って慰める。