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香取軽トラ事件

被告少年が途中退廷 香取軽トラ事件第2回公判 弁護人質問中に興奮
 香取市の路上で千葉銀行員の沢田智章さん=当時(24)=を軽トラックではねて殺害したとして、殺人などの罪に問われた土木作業員の少年(19)の第二回公判が12日、千葉地裁(彦坂孝孔裁判長)であった。少年は被告人質問で「(父親と)一緒にいたくない。人を殺せば刑務所に入れると思った」と動機を語った後、興奮状態になり、刑務官を殴る騒ぎを起こした。
 少年は弁護人からの質問中に「(父親と)二度と会いたくないと言っているんだ」と突然怒鳴り、目の前の証言台をたたいた。さらに、弁護人に詰め寄った少年を取り押さえた刑務官の顔を殴ったため、退廷させられた。
 審理は約一時間後に再開されたが、少年は出廷を拒否。このため被害者遺族として公判に参加している沢田さんの両親が、少年に直接質問する機会は中止になった。
 閉廷後に会見した沢田さんの父容之さん(55)は「(少年の粗暴さは)調書などから想像できていた。自分の口で直接質問できず、残念です」と話した。(東京新聞千葉版2009年5月13日)

 弁護側は請求していた精神鑑定の申し立てを取り下げた。弁護側によると、今後は情状面で争い、少年が成人となる8月下旬までの判決を目指す。<中略>公判では少年が弁護側の被告人質問の最中に暴れ、一時休廷。その後少年が出廷を拒否したため少年不在で審理が再開される事態となった。(msn産経ニュース2009.5.12 19:58)

 少年は犯行動機などを尋ねられている最中「父親に会いたくない」などと叫び、弁護人に詰め寄った。取り押さえる刑務官を殴って退廷を命じられた。【中川聡子】(毎日新聞 2009年5月13日 東京朝刊)

 弁護人の被告人質問で、動機について、「父親を恨んでいたなら、なぜ(無関係の)人を殺したのか」「オヤジに会いたくない。(刑務所から)出てきて、オヤジがいたら、もっとでかい事件を起こす」などのやりとりが続いた後、少年は興奮し、証言台の小型パネルを拳でたたいた。
 刑務官4人が少年を取り押さえたが、少年は刑務官を殴るなどして暴れたため、退廷させられた。
 被告人不出頭のまま約1時間後に再開され、弁護側の証人尋問で、簡易鑑定を行った医師は、少年が興奮すると、感情や行動を制御できないことについて、その原因を「人格や性格によるもの」と証言。このため、「知的障害があり、責任能力に問題がある」としていた弁護側は、精神鑑定の申し立てを取り下げた。
(2009年5月13日 読売新聞)

 簡易鑑定の結果で、申し立てを取り下げたという弁護人のスタンスは一体どこにあるのだろうか。どうもこの一連の記事を並べてみると(この事件についての彼の責任問題は大きく、だからこそなのだけれど)この少年の状況はなんらかの問題を抱えているだろうことは想像がつくのだけれど、それについて何らかの判定がこの事件についてだけではなく、犯人自身についても必要ではないのか。

追記:090602

『供養になった』 香取軽トラ事件 公判参加の遺族
 香取市の路上で千葉銀行員の沢田智章さん=当時(24)=をはねて殺害した少年(19)の公判に遺族として出廷した智章さんの両親は一日、法廷で直接、被告人質問をした心境について、代理人弁護士を通じてコメントを出した。
 父の容之さん(56)は「(質問内容は)争点ではないかもしれないが、聞きたいことを聞けた。公判に参加することが供養であり、智章のため全力を出せた」とした。法廷で「あなたが殺した人は二度と戻ってこない」と智章さんを奪われた怒りを少年にぶつけた母の美代子さん(52)は「気持ちが言えて良かった」と振り返った。
 一方、少年が公判で謝罪の言葉を述べたことについて、両親は「その場しのぎだ。真剣には受け取っていない」とした。
 遺族の代理人弁護士は、容之さんの質問で、少年から「少年だから死刑にならない」との供述を引き出した点を評価。「非常に高い成果が得られた」と述べた。(東京新聞2009年6月2日)