ほぼ足りてまだ欲 その先

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グローバライゼーション

 多分こんなことはもうとっくに語られていることで、今更何いってんだってことだろうと思うけれど、昨日電車の中で広瀬隆の本「資本主義崩壊の首謀者たち (集英社新書 489A)」を読んでいてふと思ったのでメモ。
 かつての植民地というのは支配国が被支配国、あるいは被支配地域から何らかの手段によって搾取してきたわけだけれど、今全地球的に蔓延している、いわゆるグローバライゼーションなるものは、全地球的規模でその国境をまったく無視して、支配層が被支配層から全面的に搾取する、という全面植民地化、ということなんだな、と。
 そりゃとんでもない方向音痴といわれるだろうけれど、「こつこつやるやつぁ、ご苦労さん」方式といっても良いのだろう。その点ではあのバブル状況から何も脱皮していないんだ。
 75億円の賠償請求をされている奴が日本にはいるけれど、それに該当する奴はそこら中にいるわけで、安いからといってここでも同じものを造ることができるのに、わざわざとんでもない明後日の方から持ってきて、ここの生産者を苦しめて儲けている奴(わかりにくいからいうけれど、食品その他の輸入なんてものだったりして・・)はあっちからも搾取してこっちからも搾取していることにならないだろうか。
 で、そういう儲ける方法を考え出したものが、良く工夫して頑張っている、ということになるのであって、こつこつ造っているものに対して、「いつまでも同じことしていたら暮らせなくなるんですよ、仕事を転換していかないと!」なんてしたり顔でいうわけだ。
 そんな奴がいくら口がまわるといったって、そりゃ人間の尊厳という点ではとんでもない話で、儲ける奴の発想に国民はついていく、といえば聞こえがよいが(全然よかぁないけれど)、こんな奴が一国の総理大臣の右腕で大臣をやっていたのかと思うと、なんで私たちは騙されちゃったのか、全然腑に落ちない。
 しかし、あいつなんてスケールからいったら小さいもんだ。そうわかっていても今から考えるとあんな奴に振り回されたことが、いや今でもか、実に情けない。どうしたら良いのだろうか。