ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

衆議院予算委員会

 2.5日間の予算委員会の中で自民党は13人の質問者をたて、12時間を費やすことになったのだそうだ。しかも、内閣は脱官僚で答弁するんだから質問を通告なんかしなくても良いだろうと、居直ってこれまでの慣行をひっくり返して質問の事前通告を拒否したんだそうだ。自分たちが答弁に立っていた時は、「通告を受けていなかったので、詳しくは答えられない」といっていたことを棚に上げているということだ。おかげで鳩山由紀夫の答弁が細切れになってしまって、あんまり実があがらない。そこを自民党は突いて、こんな総理大臣で良いのかとやりたいんだろうけれど、まぁ姑息な手段である。どちらかというと折角だからがっぷり四つに組んだ議論をやって貰いたい。
 自民党・大島、町村の質問を聴いていると野党におっこってしまった元与党のひがみと妬みが大盛りで、人間性の貧弱さが浮き彫りになっていることに気がつかないのがむしろ可哀相で、惨めな寂しさを覚える。これでは下手をすると自民党はこのままどんどん沈んでいってしまうのではないだろうか。「鳩山不況」なんて言葉があるとは知らなかったぞ、町村君。
 ブーメラン答弁は面白くない話で意味を持たないけれど、こういう質問の仕方を聴いているとやっぱり、じゃここまでねじ曲がってしまった原因は誰が作ったんだよ、といいたくなるのは仕方がないような気もする。
 町村が辺野古環境アセスメントが順調に進んできているんだといったのは大変な問題だ。「海上の妨害活動があったけれど」という発言もまさに大きな問題だ。これが「きちんきちんと説明をしてきた」ということなんだというスタンスを取らせてそのまま放置してはならない。ここを新政権が突かなくてはならない。「これが結論ですと前原大臣のように一方的にやってきたわけではない」という発言は現場の実情を反映していない。君たちが辺野古でやってきたことはまさに一方的なやり方だ。これまでの政府のやり方として、「環境アセスメント」という根源的な調査をおざなりにして何もかも進めてきたことは誰もが知っている。それが自公政権が許してきた地元民無視のプロジェクト推進法である。これを変えていくのが私たちが選んだ変革の基本的な動機の一つでもある。それが八ッ場でも辺野古でも根本的な計画を見直すための重要な要素のひとつになっている。私たちは中央のごり押しを見直したい。
 明後日までに結論を出せと云う町村の恫喝もさることながら「検討中、検討中といって答弁に具体性がない」という発言はそのまま還ってくることを覚悟もせずに言い放つ軽薄さが腹立たしい。
 辺野古への移転の最終的な結論を出した時の自民党の検証結果を町村は提示しなくてはならない。

 沖縄防衛局は、3月14日までに辺野古の基地建設を進めるための環境アセスメント調査を終了したと発表した。しかし、それは、専門家が求める複数年調査の要求を無視し、沖縄防衛局自らが必要と認めた台風時の調査も欠落させたもの。にもかかわらず沖縄防衛局は、春夏秋冬を通して調査したことをもって十分な調査を行ったかのように装っていた。

 という情報もある。民主党もさることながら私もこの際、辺野古に最終的に決まった経緯、その論理を勉強しなくてはならないと思う。
 町村の主張を聞いていると対米国施策が重要でそのためには地元が犠牲になることは二の次だといっているように聞こえてならない。
 加藤紘一鳩山由紀夫に向かって「野党ボケ」していると発言。それにしても昔の名前で出ている人たちばかりだ。まさかここで予算委員会加藤紘一が質問に立つとは思わなかった。「あなたに言われたくない」は誰の言葉かという。鳩山は謙虚な対応。「友愛」とはなんだと各閣僚に聴く。「ほわほわとした理念で現実的にはなんだ」と各紙の反応をお披露目する。
 返す刀で「本会議でスタンディングしたり、委員会で政府答弁に一斉に拍手するのは顔が見えなくなるから止めたがいい」という。悔しくて仕方がないんだろう。米国も英国も、豪州も、私が見た議会はみんな面白く応援する。自民党はもっとやっていたよ。さすがに立つにはみんな辛かったんだろうけれど。
 日本の政治家が如何に信念に基づかずにこれまで半世紀以上にわたって政権を担当してきたことが明らかになる。「友愛」が最近の外国生まれの思想なんだという切り方をする。鳩山一郎はいつの時代のどこの政治家だったのだろうか。
 加藤紘一のやり方は通告をしなかったが故にできる質疑で、これまでの自公政権では考えられなかった緊迫した委員会ができあがっていて、これまでのつまらん予算委員会とは大違いで国会中継が下手なテレビの議論番組よりも面白くて、他のことが手につかない。
 しかし、大島にしても、町村にしても、加藤紘一にしても、振り返って自民党の代議士諸兄に一年前に勉強させておけば良かった。そうすればここまで負けが込むことはなかったかもしれない。それでもだめだったかもしれないけれど。
 折角、加藤紘一の質問で「あぁ、国会もこうなって面白くなったなぁ」これからが楽しみだと思って見入っていたのに、後藤田正純が出てきたらなんということもなく町村と同レベルの腐りトマトの投げ付けのようになってしまって全くだめだ。こんなのが繰り返されるのかと思うとまた国会中継の視聴率は落ちるなぁ・・。