ほぼ足りてまだ欲 その先

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連れ合いへ

 あれからもうすでに37年がすぎて、38年目に入っている。すげぇ調子に乗って口説いてその気にして金のない所帯を持ってからもうそんなに経っちまったのかと思うと驚くねぇ。金がなくても多分ちゃんと給料は出るだろうと固く信じて疑わなかったというのは、時代がそうだったと云うことでもあるけれど、当時はそんなに不思議な思考過程じゃなかったような気がする。だれも、「オイオイ、そんな無茶なことをして大丈夫か?」なんて云わなかった。「ひとり口は食えなくてもふたり口は食える」なんてことをいって不思議な解釈をしていた。年末に所帯を構えてなんだかままごとみてぇなことだったさ。
 それがもうあっという間にこの歳だ。すまねぇことをしたなぁという気にもなろうってもんだ。こっちはもうほんのわずかな愛嬌程度の髪の毛しきゃ残っちゃいねぇし、腹はだぶだぶ、歩けばすぐに音を上げそうだし、電車の中で席を譲られることも数え切れないくらいだ。お前さんはプールに行ったり自転車走らせたりしていても、こっちはどんどん弱って来ちゃう。なんだか悪いなぁ。