ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

連休

 ゴールデン・ウィークという連休が待ち遠しかった現役会社員時代も後半はほとんど群馬県の山の中に出掛けるのが習慣だった。別にそこに自分の小屋を造ったとかそんなんではなくて、昔の電信柱を使って建っている三角屋根の小屋が数軒、炊事棟、風呂場、トイレが建っているだけの場所があった。勤務していた会社の嘗ての経営者の思い出の場所だった。そこに初めてテントを持ち込んでキャンプをしたのが、まだ下の子が3-4歳の頃だったのではないだろうか。ベンチの上に乗って歌手の真似をしていたのを想い出す。
 なにしろ上の子が4-5歳の頃に砂利道を巧く歩けないのを見てびっくりしてしまったものだから、できるだけ山に連れて行ってやりたいなぁと思ったのだ。5月の連休が皮切りで、夏休み期間には2度ほど。そして締めくくりに秋に、という具合に年間に多ければ5-6回は車にテントを積んでは出掛けるのが習慣だった。
 そのうちにそうした野外生活を楽しむ人たちが増えてきて、気がついたら神奈川県のボーイスカウトと毎年遭遇するようになってしまって、足が遠のいていった。
 5月の連休中に炭の野焼きを試みて降り続く雪の中、火の守り番をして暖を取っていたのは懐かしい想い出だ。子どもたちも成長するにつれて付き合ってくれなくなるのは世の常で、そんな時にふと、なんでここに来るようになったんだっけ、と考え込んだものだ。
 そういえばあれも10年間ほど凝りに凝って通い詰めたけれど、今や全く行かない。私の多くの趣味はおおよそ10年単位でまわっていて、釣りにしても、ゴルフにしてもオーディオにしても今や全くその面影も、残滓もなにもない。