ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

与謝野

 BSフジの番組に与謝野と安倍が出てきて与謝野が口汚く蓮舫を評価。
 「蓮舫さん以外は良い顔ぶれだと思いますよ」「こういう人が日本の政治をやって良いのかなという気がしますよ。考え方を云っているんですよ。目立ちたいために発言することが多くて」「蓮舫さんなんかを評価する人の気がしれない」「私らが見ていると魅力ない」「猪口邦子相手の質問で、実に女の嫉妬心が出ているいやらしい質問だった。大変に失礼なんだ。あんたなんかどうせ少子化対策大臣をやったってなんにもできないんでしょ。あんたなんか障がい者の人の気持ちなんかわかりゃしないんだと決めつけた。でも猪口さんはじっと耐えて答弁していましたよ。誠に非人間的な発言をしたんだ」と。インタビュアーが「障がいを持ったお子さんを持っている人だと知らないで発言したんですかねぇ」とつなげる。
 誠にフジサンケイらしい番組で、こんな発言が平気でぽんぽん飛び交っているフジサンケイの電波のために私たちはこんなに苦労をしてデジタルテレビを支えているんだろうか。なんだか馬鹿馬鹿しい。
 久しぶりにこの番組で安倍晋三が喋るのを聴いたんだけれど、こんな人がついこの前のこの国の首相だったのかと思うとほとほと情けない。
 この与謝野の発言は自民党支持層には相当に嬉しい発言だったらしく、今日になってこれについて検証している人はたくさんいて、こんな動画までアップされている。

 で、この前後を国会の議事録から採録してみるとこんな具合。長いけれど、やりとりを全部載っけてみる。切り取ると必ず都合の良いように使われる可能性があるからだ。

第164回国会-参-予算委員会-5号 平成18年03月06日
蓮舫君 目に見えた効果は一つではない、一つだけはっきりしているのがあります。出生率1.29です。下がり続けています。施策の効果がこんなに出ていないと表している数字はないと思うんですが。
 猪口少子化担当大臣にお伺いいたします。
 今年度予算、初のお仕事となられる予算編成でございますが、今年度、18(2006)年度予算案に、いや、お座りになってていいです、まだ。少子化予算はどれぐらい掛けられたでしょうか。
国務大臣猪口邦子君) 本年度の少子化対策予算でございます。蓮舫先生にお答え申し上げます。1兆580億円でございます。
蓮舫君 こちらに今年度、済みません、今年度予算まとめさしていただきました。(資料提示)80兆ある中で、こうやって立体的に浮き上がらせないと線になってしまうぐらい、一兆円という少子化対策予算。民主党の調査要求で明らかになったのが、去年一年間で役人が天下りをした団体に交付された補助金総額が5兆5000億円。一年間天下りの団体に交付した補助金の五分の一が少子化予算に掛けられる。
 この額というのは、猪口大臣にお伺いしたいんですが、大臣が望まれている政策、産むか悩んでいる、育てて悩んでいる、その方たちの声にこたえるのに十分な額で、出生率が上がって子供の安全が守られるふさわしい額だとお考えでしょうか。
国務大臣猪口邦子君) 少子化の流れが強く認識され始めましたのは1990年代なんです。で、1990年代にはエンゼルプランと新エンゼルプランが策定され、実施されました。で、その特徴は、これは蓮舫先生がおっしゃるとおり、保育関係事業を中心としていたわけです。そして、そういうことにつきまして、目標値の達成などかなりの成果があったと、そういう評価をしております。ただし、にもかかわらず、少子化の流れを変えることはできなかったという事実はございます。
 そこで、保育関係事業の拡充のみならず、より幅広い視点からこの問題を考えなければならないということで、平成16(2004)年の12月なんですけれども、子ども・子育て応援プラン、これが策定されたのです。その特徴は、幅広い視点からということなんです。待機児童の解消、それももちろん引き続きです。そのほか、男性も含めた長時間労働など働き方の見直しでありますとか、先ほど蓮舫先生がおっしゃった、親が働いているといないとにかかわらず、いわゆる専業主婦の方も孤立感を深めているので、地域におけます子育ての支援拠点、そして多様な、子育て家庭のニーズは多様でありますから、そのような多様なニーズに対応できるようにというようなすべての考え方は、実はこの子ども・子育て応援プランの中にあるのでございます。
 私といたしまして、重要なことは、この最初の実施年度が2005年度、今年です。ですから、この子ども・子育て応援プランを着実に実施し続けること、これがとても重要なんです。そして、18(2006)年度予算につきましては、この子ども・子育て応援プランの推進等に必要な予算は確保できたと考えております。
 なお、非常に厳しい財政状況、御存じのとおりですけれども、その中で児童手当の対象拡大と出産育児一時金の引上げ、このようなことをお願いしております。そして、それは言うまでもなく子育て、出産時と子育てにかかわります経済的負担の軽減に当然ながら資するものと考えております。
蓮舫君 もっと明確にお答えいただきたいんですが、1兆579億円が大臣が求めておられる少子化対策に十分な額か。十分だとお答えになられた。ならば、この予算編成で具体的にどんな努力が、そんなお仕事をされたんでしょうか。
 (小泉純一郎の不規則発言「努力した結果がこの予算に現れているんでしょ」-私の注。議事録にはこんな記載はない。)
国務大臣猪口邦子君) 財政状況がこれだけ厳しい中で、児童手当の対象拡大、これを調整していただいたわけです。そして、出産育児一時金、それは30万から35万円、それを多いと考えるか、ああその程度かと感じるか、それは人の感じ方かもしれませんけれども、これは、この財政状況の中で最大の努力をした結果と考えていただきたいと思います。また、多くの予算がむしろ削減される中で、子ども・子育て応援プランに、先ほど申し上げましたとおり、必要な予算を確保できていると感じております。
 (多分小泉純一郎の)不規則発言「よく頑張った」(これも議事録には記載なし。)
蓮舫君 谷垣財務大臣にお伺いいたします。
 人口減少のこの日本において、財政措置というのは、少子化対策予算、やはりこれがもう限界なのか。あるいは、まあ次期総理の声もお高いようでございますが、その観点からも、もっと、人口減少の日本において、少子化対策予算、子供の安全を守る予算、枠組みを大胆に変えるべきだとお考えか、伺わせてください。
国務大臣谷垣禎一君) 結論から申しますと、平成18(2006)年度予算は、この少子化対策という点ではできる限りのことをさせていただいたと思っております。
 今、猪口大臣からも御答弁がございましたように、一昨年の暮れにできました子ども・子育て応援プランを実現化するために、保育所の設置の費用であるとか、あるいは児童手当等々拡充するというようなことをやりました。それで、これについてはいろんな御意見があると思っておりますが、私としては、やはり限られた財政資金の中で、やはり費用対効果ということは財政当局としては十分に検討させていただかなきゃなりません。それで、そのもう一つの視点として、若い世代を支援する、子供を支援すると。そのことが結果として公債を発行して子供たちの世代にツケを多く回すということにこれは余りなってはいけないと、そういうようなことで、できるだけ費用対効果というようなこともよく検討させていただきたいと思っております。
 それからもう一つ、猪口大臣の御答弁の中にもございましたけれども、少子化というのは非常に幅広い社会現象、非婚化というようなことも晩婚化というようなこともございますし、それから働き方の違い、こういったようなものもございますので、国の施策ももちろん努力しなければいけませんけれども、併せて働き方等々の民間の御努力も一緒になって組み立てていくという視点がなければいけないんではないかと思っております。
蓮舫君 谷垣財務大臣が御答弁いただいた、官民一体となって当然取り組んでいく問題だという認識は御共有さしていただいております。
 小泉総理に、これまでいろんな場でお答えになられておりますが、いま一度教えていただきたいのですが、今回、少子化担当専任大臣を置かれた、大変期待をしております。少子化担当大臣の役割というのは、一言で言うと何なんでしょうか。
内閣総理大臣小泉純一郎君) 少子化対策というのは、政府で主として役割を担ってきたのは厚生労働省です。しかし、少子化ということになりますと、文部科学省、これも十分教育という面から関係の深い役所であります。
 で、公的な大臣の立場に立ちますと、多くの方から、タウンミーティングにしても会合におきましても、答弁する場合には大臣としての立場というのが重視されます。そうすると、他の役所に対してなかなか言いにくい、自分の範囲がありますから。ほかの役所のことに言及すると、その役所の担当大臣に余計なことを言うなと言われる場合がありますから。そういうことも考えて、少子化というのは、単に厚生労働大臣だけ、教育、文部科学大臣だけじゃない、政府全体で取り組むという際には、やっぱり一つの役所にとらわれないで全体見ていただくような担当大臣を置くということが、政府として少子化対策を内閣挙げてやる場合にはいいのではないかということから猪口大臣にお願いをしたわけであります。
 猪口大臣は、今の答弁でも分かるように、極めて明確に分かりやすい答弁をしていただく発信能力の高い大臣でありますので、難しい予算の問題においても分かりやすく、先生が生徒に教えるように分かりやすく答弁していただけるのではないかと思って、適任だと考えております。
 また、少子化対策は単にお金だけで解決できるものではないと思っています。お金以外で解決しなきゃならない点がたくさんあるんです。豊かな社会ほど少子化の傾向が深いということを考えましても、単にお金を増やせば少子化対策だということは言えないということもよく御認識いただきたいと思います。
蓮舫君 恐らく、少子化担当大臣の御評価というのは、総理ではなくて、見た方がされるんだと思います。
 今総理がお話しになられた担当大臣の役割は調整だということだと思います。ある種、学校の安全一つ取っても、学校の中においては文部科学省、通学路は国土交通省自治体、警察、あるいは塾の安全は経済産業省学童保育厚生労働省、学校は文部科学省、幼稚園は文部科学省保育所厚生労働省、あるいは性犯罪者の再犯防止は法務省です。これだけ縦割りの弊害がある。それはやはり調整をしていただかなければいけない。
 猪口大臣にお伺いします。
 就任以来、望ましい配分を実現することが自分の責務だとメディアでお話しになられている。では、子供の安全を守るため今予算案で調整は120%できたという自信をお持ちかどうか、それだけまず伺わせていただけますか。
国務大臣猪口邦子君) 先ほどお伝えしました子ども・子育て応援プランの中に、安全、安心な中で子育てができるという考え方が入っておりまして、そのための施策についての政府案では十分な予算が確保できております。
 更に十分にということであれば、財政状況が厳しい中、工夫をしなければならないと思いますが、先生が御指摘の、子供が大事、子供の安全確保は大人社会の責務というような考え方につきましては、私も強く共感するものであります。十分に努力していきたいと引き続き思います。
 18(2006)年度の予算につきましては、子ども・子育て応援プランの中で十分に確保できております。プラス、年末の緊急対策におきまして、先般の事件を受けての対策は政府として緊急に展開できていると感じております。
蓮舫君 去年末に政府が緊急の子供の安全対策六か項目出した。それはすばらしいと思いますが、予算は付いていないんです。補正予算も組まれていない。これまでの施策の延長でございます。
 この数年来の子供をねらった犯罪から少しでもリスクを軽減しようと、民主党ではスクールバスの導入はどうだと提案をさせていただいております。もちろん、スクールバスを導入すればすべて守れるというものではなくて、降りた場所から家まで一人になるところを守らなければいけない、これだけは効果がないというのは分かっています。でも、通学路の安全をスクールバスを導入すれば少しは軽減できるんじゃないか、親としてはそのように思う。
 猪口大臣もスクールバス導入には大変強い関心をお持ちだと思いますが、何かありますでしょうか。
国務大臣猪口邦子君) 先般の事件の反省としまして、児童の自宅までの安全確保がどうできるかと、そのための体制づくりをどうするかということの重要性は政府として認識しているところであります。その一つの手段としてスクールバスの導入も検討されるべきという考えを持っております。
 このスクールバスにつきましては、先生も御存じのとおり、既に現在でも安全確保の観点を含めまして運行費用の交付税措置が行われております。特にへき地におきましては、バス本体の購入費につきましても文部科学省からの補助が出ているわけであります。
 先生御指摘くださいましたとおり、緊急対策としまして十二月に、これは相当な努力で取りまとめた内容でございます。早く対応しなければならないということで、全国で地域の路線バスをスクールバスとして活用するというこの方策を検討するよう、そういう内容を盛り込んでございます。そして、この緊要性が高いということで、既に関係省庁との協議は調っており、路線バスの活用の具体的な取組の方策、それから関係機関がたくさんございますので、その手続の処理についての迅速化、これについての文書は既に発出されているんです。具体的なそのような取組を迅速化し、既にある運行費用の交付税措置の活用、自治体において積極的に検討する機運も出てきております。
 それに加えまして、今申し上げましたとおり、限られた財源の中、路線バスのスクールバスとしての例えば一定時間の活用というように、社会にあります既存のストックを目一杯活用しながら地域全体で子供の安全確保に心を合わせていくと。そのような努力を政治として引き出し、またそのような地域の取組に対して働き掛けていきたいと考えております。
蓮舫君 あえてスクールバスとお伺いしたのは、1月20日毎日新聞で猪口担当大臣はインタビューにお答えになられているんですね。スクールバスをドア・ツー・ドアで全国二万校の小学校に導入し、小学生の三割が利用した場合の試算は4000億円でできる、効率がいい。
 小坂文部科学大臣にお伺いします。
 この話は予算編成において猪口担当大臣から小坂大臣に御相談はありましたか。また、それを受けられましたか。
国務大臣小坂憲次君) 今の御質問でございますけれども、猪口大臣の方から既に御説明を申し上げましたように、スクールバスにつきましては、既に行われているのはいわゆるへき地教育振興法に基づくへき地学校等における遠距離通学の支援でございますが、猪口大臣からは、学校における事件がございまして、その日のうちに、文科大臣、スクールバス導入というのはもっと積極的に考えられませんかと、こういう御相談をいただきました。その後、私どもも検討をいたしました。
 しかし、もう期中でございまして、補正予算の申請もほぼ終わる段階でございます。そういう関係で私どもとしてはまずもって、既存の制度の中でできることをまず第一に推進をし、18(2006)年度以降、こういったことに対しての地方公共団体等の御理解を推し進めようと、こう考えたわけでございまして、本年の2月の17日に各都道府県、指定都市の教育委員会教育長あてに、登下校時における児童生徒の安全確保のための路線バス等の活用についてということを申し上げ、その中で併せて、へき地教育振興法に基づくこのスクールバスの遠隔地の通学支援に対して、このバスの路線の中で遠距離にとらわれずに学校近傍の路線内の児童もピックアップしながら学校に来ることも当面考えていただきたい。
 また、全体的にこういったものについて、各地方公共団体が学校設置者である立場からこの導入を御判断いただくことが適当と考えておりますが、このバスの購入費につきましては、このへき地教育振興法でございます。ただ、いったん自治体が実施を決めていただきますと、スクールバスの運営にかかわる地方財政措置は交付税措置としてこれをとらしていただいているところでございます。
蓮舫君 猪口大臣がメディアで積極的に取り組むと言っておられたスクールバスが今予算案に反映されていないのは大変残念です。
 次に、1月13日のことを思い出していただきたいんですが、猪口大臣は会見で、出産無料化を検討することは視野に入る、国民にメッセージ性のある強力な少子化対策を打ち出していきたいと大変すばらしい発言をされました。これは発言されましたね。確認さしてください。
国務大臣猪口邦子君) 私の発言につきましては記者会見の議事録がございます。そこにそのようにあれば、そのように発言しております。
蓮舫君 ごめんなさい。じゃ、私はこの質問が終わった後、部屋に帰って議事録を確認してくださいということでしょうか。発言をされたかされてないか教えてくださいとお願いしているんです。
国務大臣猪口邦子君) いえ、私は正確を期すためにそう申し上げたわけでございますけれども、1月13日の記者会見におきまして、出産無料化につきましての様々な意見が寄せられており、実はここにコピーを私持ってきましたので正確に、よろしいですか……(発言する者あり)はい、正確にですね。
 このように申しております。それでは、ちょっとお時間お許しいただいてですね……(発言する者あり)
 日本においては、誕生はただというようなことについて、広く検討していくということは、それは視野に入ることだと思います。検討していくことは視野に入ることだと思います。この段階で、もちろん議題として取り上げることを決定した、あるいはそういう方向性を決定したということではございませんが、私から考えを述べるという範囲になるかと思います。考え方については、広く検討していくということではないでしょうか。様々な施策を、実際にはその概念の下で組み合わせなければなりません。これは、例えば初期検診なども含むかどうかとかね……
蓮舫君 いやいや、会見だけでいいです、会見の内容だけで。
国務大臣猪口邦子君) その構成要素はどういうものでありますかということも含めて考えなければなりません。(発言する者あり)そして、施策を総合的に組み合わせなければなりませんので、そういう観点から議論をする必要があると。
蓮舫君 分かりました、分かりました。
国務大臣猪口邦子君) そこで、さらに、6月をめどに戦略的な少子化対策を提言すべく、推進会議がありますので、その場でということを書いております。
 ですから、このように発言しております。(発言する者あり)よろしいですか。済みません。
蓮舫君 正確に御答弁いただき感謝申し上げます。議事録を持ってきてくださっているんなら、最初の私の質問でお答えをいただきたかった、それをお願いを申し上げます。
 検討していくことは視野に入る、確かにそのとおりに言われている。で、不思議なんですけれど、その後開かれた安倍官房長官の会見では、政府として方針を決めたわけではないと即座に否定をされている。で、その後の午後、安倍官房長官と猪口大臣はお会いになられた。お会いになられた後、猪口大臣は記者団に対して、元々検討するとは言っていない、具体的な考え方が煮詰まった段階ではないと発言を大きく修正されている。もうメディアで報道されていて、秋以降に産むかもしれない方たちは、出産無料化、大変歓迎したと思います。でも、朝刊で言われたことが夕刊で修正されている。これは安倍官房長官に何を言われたんでしょうか。
国務大臣猪口邦子君) こういうことなんです。よろしいですか。ちょっと説明さしてください、せっかくの機会ですからね。(発言する者あり)はい。
 まず、少子化の流れを変えなければなりません。これは総理が施政方針演説の中でおっしゃったことです。そして、そのためにどうしたらいいのか、更にどうしたらいいのか、どういう意見を現場は、地方は、国民は持っているのか、それを聞くためにいろいろなプロセスを展開しているわけです。例えば地方ブロックプロセス、そこで多くの県知事が国への要望として出す事項がございます。それはかなりたくさんに及びます。そういう私の大臣職に寄せられます地方、現場及び市民の方々からの要望の頻繁に寄せられる意見の一つとして出産無料化及び類似の様々な考え方があるという、こういう説明でございます。
 議論をすることは必要である。そして、議論はかなり深くしなければならない。先ほど総理言っておられましたとおり、一つの政策で少子化の流れを変えることはできないわけですから、総合的に組み合わせていかなければならない。そして今、様々な議論を政府内で検討しているところでございます、議論をしているところでございます、寄せられる意見をかなり分析しているところでございます。その中の一つとしてもちろんこの出産無料化の考え方は入っているわけですが、議論をしている段階であるというふうに御理解いただきたいと思います。
 そして、来年度の予算につきましては、先ほど申し上げましたとおり、出産育児一時金の引上げが、これをお願いしているわけでございまして、これは少子化対策にとって、そして出産時の費用の負担の軽減において非常に役立つことと感じます。
蓮舫君 今の日本の少子化の進行度合い、昨年から始まった人口減少という事態を私は有事だととらえています。もう議論をしている場合ではないんだと。十年以上議論をしてきている。政府も施策を講じてきています。じゃ、何で結果が出ていないのか。だったら、新しいことをどんどんやっていくんではないかと、このように考えていたんですが、安倍官房長官は官邸で猪口大臣に会われたときに、報道によれば、来年度予算の審議を控えているのにと戒められたとあったんですが、これは本当でしょうか。
国務大臣安倍晋三君) ただいま猪口大臣が答弁されましたように、猪口大臣のこのリーダーシップで、全国で初めての試みなんですが、ブロック会議を開いて、地域のブロックの知事の皆さんにお集まりをいただいて、少子化という観点からいろんな意見を、地方の現場の意見を率直に述べていただいて、それを猪口大臣は、それを吸い上げながら予算や国の政策に反映していこうと、こういう努力をしておられるわけでありまして、私も、お目に掛かった際に、これからもどうぞこのままリーダーシップを発揮をしていただきたいと、このようにお願いをしたわけであります。
 他方、いわゆる出産無料化につきましては、そういう中で地方の声としてそういう声はたくさんあったという御紹介があったということでございます。
 そして、もちろん、今後、少子化を進めていく上において、これをやればすべてが解決をするという政策はもちろんないわけでありまして、それ以外にも、女性の仕事とそして子育ての両立の支援、あるいはまた安全な環境、子供を産み育てやすい環境をつくっていく支援、また経済的な支援、あるいはまた、家族を持つそして子供を持つということの価値についてもっと啓蒙活動を進めていく、そういうことを総合的にしっかりと進めていきたいと。そういう中で、やはり予算を限られている中で、費用対効果を考えながらこれからもしっかりとした政策を進めていこうと、こういうことでございまして、子ども・子育て応援プラン、これは少子化社会対策推進会議、私が主宰をして猪口さんが事実上進行役をやっているわけでありますが、ここにおきましてもしっかりと国民にメッセージ性のある発信をしていきたい、いっていただきたいと、我々もそうしていきたいと、こう思っております。
蓮舫君 私ども民主党も、できるだけ対案を出させていただくときに財源というのも考えさせていただこうと思う。ここが一番難しいところで、党内で議論をしているんですが、猪口担当大臣が出産無料化と言われた。これ仮に、少子化白書で今平均は大体50万円、出産、検診でと平均値が書かれている、この50万円を政府が予算で面倒見ると6000億円の財源措置が必要になります。
 参考までに教えていただきたいんですが、この財源は何をもって出産無料化にしていけばいいとお考えで発言したんでしょうか。
国務大臣猪口邦子君) 先ほどお答え申し上げましたとおり、県知事から寄せられている意見、それから若い世代からこれをやってほしいと寄せられる頻繁な意見の一つがこの考え方でございますので、それを私は、先ほど安倍官房長官が御指摘されました推進会議及びその下にあります専門委員会というのがございまして、そこが私が主宰しているところでございまして、そこで様々な施策を議論しているところでございます。そういうところで紹介したということでございますので、政府として財源のことを考えながら提案しているということとは違うことでございます。
 つまり、そういう考えが頻繁に寄せられているということを伝え、そして推進会議の報告の取りまとめは今年6月でございます。その六月の報告の取りまとめに向けての下作業を今その推進会議の下の専門委員会で鋭意隔週ぐらいの頻度でやっており、膨大な資料を作成し、寄せられるすべての施策を吟味しながらどのように費用対効果等が得られるかということも考え、財源についても、そこにおいて可能であれば議論したいとも思いますが、ここは財務大臣にお願いしたいところでもあります。

 大変に鋭い質問であることは間違いがないけれど、これは相手が誰であろうと担当大臣に対して野党委員が突っ込むのは当然のことであって、「女性として」という枕詞をつけて国会議員を評するのは逆にセクシャルハラスメントであると云っても良いだろう。この辺が旧態依然たる価値観の問題点でもある。しかし、同席していた安倍晋三は男女平等についてはどうやら反対のようだからしょうがないのかもしれない。
 猪口の双子のこどもが障がいを持っているという話は私も初耳ではあった。ちなみに蓮舫も二卵性の双子の母親である
 蓮舫猪口邦子とはこのあと、3月24日にも予算委員会で対決している。もし、猪口邦子猪口孝夫妻の子どもが本当に障がいを持っているのだとしたら、この日の質疑の方がなんぼかきついものだと云うことができる。なにしろ蓮舫委員は「障害者扶養共済制度」について尋ねていて、猪口邦子大臣は「この質問に来るまでにもちろん当然勉強してきております。そして、これが重要であるというふうに認識しております。」と答え、通告があったから勉強したんでもちろん知っている、というニュアンスで答えている。最後にこんなことも述べている。

少子化担当といたしましては、障害があってもなくても、子供の居場所づくり、あるいは子供を持つ家庭への支援、非常に重要であるという観点から、厚生労働大臣あるいは文部科学大臣と力を合わせて必要な施策を推進してまいります。

 与謝野馨の指摘についてはあまりにも理不尽と云うことはできるだろうし、担当大臣が障がいを持つ子どもの親だというのを知らなかった(今も知らないかもしれない)蓮舫が、障がい者の立場に立って政府に要求をするという行為を「非人間的」と評し、それをまた自民党支持者が「そうだ、そうだ」と煽り立てるのはとてもフェアとは言い難い。与謝野が鳩山由紀夫に対して「脱税王」と揶揄したのは人間的にどうなんだというスタンスだって成り立つ。
 いずれにしろ、蓮舫はこれから国会で野党に逆にいじり倒される立場に立つわけで、幾分かの覚悟は必要だろう。
 ちなみに猪口邦子は昨年の衆議院議員選挙で立候補するつもりだったのだけれど、自民党内での比例リストが低位だったので、立候補を取りやめ、今度の参議院議員選挙に立候補を予定していて、今日、自民党の右派御用達の幕張アパホテル&リゾートで小泉純一郎も出席して猪口邦子決起大会が開かれるそうだ。彼女の名前でもtwitterがあってそう呟いているが、明らかに本人が書いてない。本人が書いていたら「小泉純一郎内閣総理大臣も激励に駆けつけます。猪口邦子の決起大会」だなんて書かないよ。それでも4,100人もフォロワーがいる。
 蓮舫猪口邦子双方が当選して、参議院予算委員会でどんなドンパチが繰り広げられるのか、楽しみがまた一つ。