ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

本屋

 神田小川町まで出掛けたら、折角ここまで来たんだからと神保町にまわって小学館ビルの地下にある「レストラン七條」でランチに海老フライを食べなくてはならないと強迫観念にとらわれて炎天下を歩く。とにかく何年もこの辺りも歩いていないからまるで初めて来たかのようだ。
 小学館の隣の共立女子学園も驚くほどの校舎になっているし、小学館の裏にもずいぶん昔ビルが建った。そんな中で学士会館はそのまま建っている。しかし、この建物は如何にもつぎはぎで耐えてきたものなんだと痛々しい。
 地下のお店に到着したらまだ11時半の開店前で、店前の椅子に如何にもそれ風な業界と覚しき男女が上っ滑りな会話をしながらだらしなく座っている。
 時間が来て入るやいなや「海老フライ」とお願いする。予想通りにディスプレイされた海老フライがやってくるけれど、ここでは超千切りにされたキャベツにはなにも掛かっていない。この点では「sakaki」のように何らかのドレッシングが欲しいところだけれど、その分お皿が最後までびしょびしょにならない。タルタルソースはやっぱりご飯には合わないものなんだと思う。
 京橋「sakaki」の元はここなんだとなにかで読んだことはあるけれど、この時点では私は「sakaki」のほうが美味しいと思う。それでも軽井沢・塩沢交差点の弥栄も充分対抗できる味であるといって良いだろうか。
 神保町にいるんだから古本屋を巡ればいいのに、暑くて、暑くて、とてもそんな気が起きない。半蔵門線三越前で乗り換えて、日本橋丸善に足を入れてほぼ三週間ぶりほどで新書売り場を巡る。

二酸化炭素温暖化説の崩壊 (集英社新書)

二酸化炭素温暖化説の崩壊 (集英社新書)

原爆と検閲 (中公新書)

原爆と検閲 (中公新書)

 どうも書き出しのところから、後ろにびっしりと文献リストが付いていることから、何となく、これじゃまるで論文を読んでいるみたいだなぁと思っていたら、あとがきでこれが著者の修士論文だったことが判明した。どうりで。それにしても力のある修論だ。
勇気ってなんだろう (岩波ジュニア新書)

勇気ってなんだろう (岩波ジュニア新書)

ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

 岩波少年文庫を探すのに、店員さんに「岩波子ども文庫はどこですか?」とお尋ねしてしまったのだけれど、考えてみたらそんな名前だったら子供たちの自尊心を傷つけてしまって売れないよなぁ。
ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

ツバメ号とアマゾン号(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

 自分が殆ど読んだことがない村上春樹のロングインタビューを特集している新潮社の季刊誌「考える人」を開くと、その巻頭に「まだ読んでいらっしゃらない方は、まずは小説をお読みになってから、インタビューをお読みになることをおすすめします。」だなんて書いてある。どういうことなんだろうかと思ったら、やっぱり「1Q84」は新潮社からの刊行なんだから、ということなんである。それでも私は多分そのお薦めを無視してインタビューだけを読むだろう。
 江川紹子の本はいつまで経っても新宿のBook1stが補充しないところに持ってきて日本橋丸善が岩波特集をしていたので入手。多分Book1st江川紹子を好きではないんだろう。
 それにしても日本橋丸善というのは店員さんをつかまえやすいねぇ。