ほぼ足りてまだ欲 その先

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企業べったり

 これだけ就職難になってくると、早いうちにツバをつけておきたいと思うように企業も学生もなるもので、どんどん就活は早まってきていて、もうとっくに大学三年生が動き回っている。だから、妙に黒服着て歩いている学生が幼く見えるのかもしれない。
 で、商社の団体がそんなに早く就職活動を受けるのは止めようと云っているらしいし、帝国データーの調査でも6割くらいの企業が早すぎると思っているといっているらしい。ま、それは対外的なポーズでもあるだろうことは容易に想像がつく。そういって他を油断させておいて、早いうちに良い玉を拾っちゃおうじゃねぇかと考えているはずだ。
 で、学生の方もここでどこかの企業に就職できるかできないかはとてつもなく大きな差になるんだから必死だ。(良いですか、ここのところ、企業側にも大きな責任があるんだよ)。
 母校の私の出身学科はいつの間にか経営学部なんて名前の新しい学部となっていて、何やってんのかと思ったら、企業戦士になるべく、より実践教育に手を染めていて、就職実践大学とでも名前を変えたらいいじゃないかというほどになっている。
 誇らしげに企業に対して、その企業がいかなるポイントを持って他との差別化を図っているかなんて点についてのプレゼンをやったと報告しているゼミの教師がいるくらいなんである。オイオイ、君はいつからその企業の教育部に所属してしまったんだよといいたいくらいだ。
 産学協同という言葉はずいぶん昔にはやったけれど、これなんて、企業の下請けと云っても良いくらいだ。どんなことをいわれようと、就職しちゃった奴の勝ちなんだ、という論理は、どんなことをいわれようと官の仕事を取った奴の勝ちなんだ、どんなことをいわれようと役員になっちゃった奴の勝ちなんだに続く、「どんなことをいわれようと」シリーズの入り口にある。
 大学は今でも、そしてこれから将来も企業の社員育成の下請けであり続けるのだろうか。