昨日の石川議員、大久保秘書、池田秘書の公判を報じるマスコミの論調を見ていると、今でも検察の不正を批判するつもりがないかのように思える。昨日の公判で検察は水谷建設から石川議員に5000万円の現金の受け渡しがあったと陳述したのだそうで、そのくだりをNHKですら報道していたけれど、この5000万円が実際に受け渡されたのかどうかという点についてはすでに検察は石川知裕の起訴容疑の中に全く含んでいないわけで、これを冒頭陳述で加えるというのは、マスコミが確実に報道することによって起訴してもいない事項について疑いがあり、彼が否定してもそのイメージを国民に植え付けることができるという計算が働いている。つまり、この公判も決定的な責めを負わせるものでもなんでもなくて、ただ単なるイメージづくりでしかない。
愛知県だか名古屋市だかの選挙で落選した民主党候補の選対本部がお疲れさんのビールと餃子を奢ったことを供応として公職選挙法で検挙するくだらなさよりもこの検察の冒頭陳述はもっと罪は重い。それをそのまましたり顔で報道するNHKを初めとしたマスコミが如何に検察の前で尻尾を股の間に挟んで恭順の意を示しているのかを私たちは読み取り、今後の報道に眉に唾して接しなくてはならないかを心しなくてはならない。
