ほぼ足りてまだ欲 その先

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功名心

 朝日新聞の記事によると、10数年前、外務省から国会図書館に出稿していた職員が、国会議員から受けた調べ物の項目を自分の所属する外務省に一覧表にして報告していたんだそうだ。
 これは何を意味するのかというと、外務省として野党議員がどんなことをほじっているのかを把握することができるし、今後について心構えをしておくことの役に立つということなんだろう。これは重大な話で、守秘義務を持つべき立場にいる人間が如何に自分の元籍の役に立つだろうからといって、通報してはならないはずだ。
 しかし、多分この職員は何も悪いことをしているとは思っていなかっただろう。自分の元籍に戻れなかったらどうしようぐらいにしか、真剣味を考えずにこの資料を元籍に送っていたに違いない。こうしていれば、元籍は自分はここにいるんだぞ、どんなところにいってもちゃんと自分で考えて行動しているんだぞ、目端が利くだろう?だから、早く元籍に戻してちょうだいな、と思っていたに相違ない。
 民間の会社でも必ずこうして中央に顔を向けて仕事をしている奴がいるんだけれど、この職員の行動は多分に外務省から与党の元にもたらされる可能性は充分にあって、フェアな政治活動を阻害した可能性は充分に考えられる。本来的には誰だったのかをマスコミがばらしたとしても文句はいえないが、今のマスコミは当時の与党から官房機密費を押し頂いていたといわれているから、そんなことするわけがない。