ほぼ足りてまだ欲 その先

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浜岡を止めたくない

 日本経団連米倉弘昌会長は9日の記者会見で、菅首相中部電力浜岡原子力発電所の運転停止を要請したことについて、「思考の過程がブラックボックスだ。政治の態度を疑う」と述べ、政府での検討過程を明らかにしないまま停止を要請したことを「政治的なパフォーマンスだ」と批判した。
 米倉会長は「総理の(運転停止の要請)発表は停止命令に近い発言として受け止められる」と指摘。30年以内にマグニチュード8程度の東海地震が起きる可能性を87%とみて要請した点についても「唐突感は否めない」などと述べた。(2011年5月9日21時23分 読売新聞)

 爺さんに限ってこういうことをいうという評し方をするのはあたっていないんだろう。経団連がこういう背景はなにかということを考えなくてはならないのだけれど、それは民間企業が政治の側からどんな要求でも突きつけられることがあり得るという前例を許してはならないと思っているのだろうか。だとしたらその様に発言するべきだろう。

八木誠電気事業連合会会長(関西電力社長)は9日、都内で記者団に対し、政府が検討している東京電力福島第1原発事故に伴う損害賠償の枠組みに関して「万一、業界負担が出るなら、国が各社の利用者や株主にしっかり説明してほしい」と注文を付けた。その上で「各社にメリットがあるかどうか見極めたい」と強調した。(時事ドットコム 2011/05/09-15:23)

 電力会社の業界団体である電気事業連合会の八木会長は海江田経済産業大臣と会談し、政府が中部電力に対し浜岡原発の全面停止を要請した経緯や根拠について、国民にしっかり説明するよう求めました。
 海江田大臣との会談で電気事業連合会の八木会長は、「国の原発の緊急安全対策が適切に実施されていると評価された当日に停止の要請があった」として、浜岡原発の全面停止要請に至った経緯や根拠について、国民にしっかり説明するよう求めました。
 また、八木会長は浜岡原発が停止した場合、電力の安定供給のために「定期点検中で止まっている原発の再稼動が必要不可欠」だとして、場合によっては大臣自ら安全面で問題がないことを地元住民に説明し、理解を求めるよう要請しました。(TBS Newsi 2010.05.09 22:14)

 まだまだ抵抗する気持ちは充分持っているし、これまで霞ヶ関からマスコミまで抱き込んだ懐柔策がまだまだ有効に機能するという気持ちも充分にあるのだろうことが想像される、なかなか居丈高な態度の表明だと評しておきたい。

 菅首相中部電力浜岡原子力発電所静岡県御前崎市)の運転停止を要請したことについて、鈴木修・スズキ会長兼社長は7日、報道陣の取材に応じ、「(東日本大震災後の)福島第一原発の状況を見れば、浜岡原発が受ける被害はもっと大きくなるだろう。国の最高決定権者として正しかった」と、一定の評価を示した。
 自社の生産活動などへの影響については「仮定の問題なので答えられない」とした上で、「大きな問題にならないようにみんなで協力してやっていけばいい。生活を切り下げ、質素、倹約をしていくべきだ。首相は記者会見の時に、国民に生活様式を変えてくださいと広く訴えるべきだった」と持論を展開した。(2011年5月8日10時43分 読売新聞)

 こういう見識もある。経営者としての矜持の違いなのかも知れない。