ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

大失策

【温州(中国浙江省)=角谷志保美】新華社電によると、中国浙江省温州で23日夜起きた高速鉄道の追突、脱線事故による死者は25日夜までに40人となった。
 当局は「これが最後の数字ではない」としており、行方不明の乗客も多いため、犠牲者はさらに増えそうだ。
 「市内の病院は全部回った。遺体もすべて確認したが、どこにもいない」「列車とともに地下に埋められたらたまらない」。温州市内の遺体安置所には、不明乗客の家族や友人ら約20人が集まり、担当者にすがりついて訴えた。テレビのインタビューに涙を浮かべながら答える者もいた。
 鉄道省は、24日深夜の記者会見で死傷者数を公表したが、不明者がいるのかどうかについては説明がなく、疑心暗鬼を生んでいる。
 また、妊娠7か月の妻(28)と義母(52)ら家族5人を亡くした浙江省の男性は、「政府は生命よりも運行再開を優先した」と声を荒らげた。男性の家族が24日夜、運行再開のために高架から落とされた車両の中で発見されたためだ。(2011年7月26日08時38分 読売新聞)

 事故車両をぶち壊してそのまま現場に埋めたと伝えられ、それはないだろうという内外からの大批判に、とうとう一旦埋めた車両を掘り出して、温州西駅に持ってきてシート(いかにも中国風の縞模様だったが、あんな大きなシートがあり得ることにちょっと驚いた)を掛けて並べた。
 あのニュース画面を見た時に最初に思ったのは、車両内部の捜索を全くしないで埋めてしまったという事実だ。最後に救出された幼子の存在を考えると、もっと多くの人たちがあの車両の中に残されたまま一晩土の中に放置されたということである。
 この記事の論調はまさに辛うじて命をつないでいた被災者もあの汽車もろとも土中に生け贄にされてしまったということを想像させている。
 もうひとつこれまでの中国に比して最も大きな違いは、この疑問な点を、どんなに力を持っているものかわからないけれど、いくつもの印刷物が指摘していて、そのまま報道されていることであり、それを市民が読んでいるということだ。
 これはひょっとすると、江沢民が死去したこともあって、何か大きな出来事のきっかけになる可能性を秘めているのではないかという気がする。