ほぼ足りてまだ欲 その先

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素人考え

 人間は誰でも自分の肖像権を保持している、という考え方があってそれを無闇に公開するなということになっているんだろうか。私の場合、このブログのプロフィールの写真を、「春」が来ないと私に目もくれない、その代わり一旦「春」が来たらうるさいほど私にまとわりついてくれるという、うちの猫にしているのは恥ずかしくて自分の顔を出すことができない、というだけの話だ。
 芸能人の場合には、この肖像権という知的財産権(顔が知的に見えるか見えないかは別として)を大いに主張しておられる様だ。スティーブ・マックイーンの肖像権裁判というものがあった記憶がある。これは「栄光のル・マン」という映画の宣伝で、松下電器とヤクルトとのタイアップが肖像権の侵害に当たるという趣旨だった。
 近頃テレビの収録やら、公開イベントなんぞがあって現場にいってみると名の知れたタレントが出てくると、周りで現場のスタッフと覚しき人がカメラを取り出した人の傍にいっては「写真撮影はご遠慮ください」といっていたりなんぞする。当然私の如きへそ曲がり・街の嫌がられおじさんの類は「何をいってやがんだ、ここは天下の公道じゃねぇか、いやならこんなところでこんなことをするなよ!」と嫌みのひとつもいいたいのにもかかわらず、何も言えずに、そっと秘密裏に写真を撮ったりしちゃうのである。
 これがなんのための「ご遠慮願い」なのかが判らない。「あぁ、きっとここで撮影しているのはどこかの局の番組で流れるんだな、きっと見て見たい!」という気持ちにさせて視聴率を上げることを考えるべきじゃないのだろうか。君がやらなきゃならないのは、「これは○○テレビの何曜日・何時からの番組でぇ〜す」と宣伝して歩くことじゃないのか、といいたいくらいである。
 しかし、真剣にどういうことだろうかと理解ができない。
 以前に池袋サンシャインビルの吹き抜けで昔懐かしフォークをみんなで唄うというイベントに参加したことがある。その時のゲストが某元男女ユニットの女性の方だった。大ヒットをいくつも持っているユニットである。リハーサルがあって、本番は間に15分ほどの休憩がなぜかあった。そこで彼女が出てくる。その時にその周りに集まっている人たちがわぁっとカメラを取り出して彼女を撮ろうとする。するとその彼女の旦那という男性がぐるぐると回って「写真撮影はご遠慮ください」と云って歩くのである。肖像権があるからなんだろうか。むしろ、「あの人が唄うところを見ちゃった、ナウ」とでもツイートして貰った方が宣伝になるというものなんじゃないだろうか。
 素人考えなんだろうな、きっと。