ほぼ足りてまだ欲 その先

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根本的な解決は

 田中角栄周恩来とこれ以上はないという握手をした日中国交回復の映像は忘れられない。あれだけ日本に対して恨みを持っていたであろう中国国民が良く納得したものだと驚いたのは忘れられないが、保阪正康の話でも聞いたけれど、周恩来日中戦争による日本の数々の侵犯行為は日本国民ひとりひとりがそうしたわけではなくて、当時の日本の指導者がそれを強行したのだという説明であの場に至ったのだという話である。
 あの時にすべてのことをそのまま先送りにしたわけだ。だから中国においてはそれが棚上げになったままになっている。
 保阪の話でどうしても忘れられないのは、彼が中国の人たちと話して本音を引き出してみると、やっぱりそれは棚上げ状態そのままで、「どうしても一度は日本人の横っ面を一発殴らないと気が済まない」というのだそうだ。それはそうだろう。王道楽土ということばで満州開拓を奨めてきた方針は、実は明確に中国の国民を無視した考え方であるし、人を人と思わぬ一方的な論理であることはとても単純な話だ。
 どうも私達は始まりの部分をとっくに忘れて、あるいは無視して歴史を語っているのではないのだろうか。そういう点では歴史に学ぶということは非常に大切だということだろうか。