ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

神保町へ

 今日は新宿がお休みの日。しかし、このまま外に出ないでいるのもなんだからと、保阪正康のかつての著作を探しに神保町へ出掛ける。どうせ神保町に行くのであれば、この季節はキッチン・ジロー南神保町店に寄って牡蛎フライを食べたいと思った。そっちの方が先かも知れない。というのは去年偶々神保町に来た時に、この店で昼飯に食べた宮城産の牡蛎フライがとっても大ぶりで美味しかったからだ。震災以来初めてだから、今年はどうしているのだろうかと点検に。そうすると今年は広島呉産だと書いてある。
 保阪の文庫本はとうとう見つからない。昔は神保町に文庫本、新書の専門店があったはずで、西春彦の新書だとか古い岩波新書なんてものはその店に行くと(安くはなかったけれど)必ず見付けられた記憶がある。しかし、今ではもうそんな店はみあたらない。多分推察するに、文庫・新書ではあがりが大したことがないからやっていかれないのかも知れないが、読者としてはそうした店がまた登場することを切望するのである。公的図書館で読むことはできるのだろうけれど、文庫、新書の類は手元に置いておきたくなるのが常だからだ。場所は塞がないし。
 靖国通り沿いにこれまで気がつかなかった靴屋がある。ご主人はほぼ同じような年回りだ。昔はこんな規模の店ばかりだったのに、帽子屋がなくなった頃から軒並みビルになっちゃってこんな規模の店がなくなりつつある。多分私にあいそうな予感のする靴を見付けたので、今度はその靴を目当てにいって見ようと想う。
 神保町に来る時にはいつでももうひとつ狙いがあって、新潮社の季刊雑誌、「考える人」のバックナンバーに遭遇する機会があり得るのだ。概ねチェックするのは2-3軒あるのだけれど、今日見つけたのは僅かに一冊。まだあと未入手が5-6冊ある。この類の雑誌はなかなか出てこない。多分皆さん捨ててしまわれるのかも知れない。しかし、こうした雑誌こそ思わぬ宝が寝ていたりするのだ。今日見付けたのは2004年冬号。
 銀座線の神田駅で降りて須田町の出口から靖国通りを淡々と専大前まで行き、帰りは万世橋を渡って秋葉原に出る。往復でわずかに8,600歩。


世紀末ウィーンを歩く (とんぼの本)

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鶴見俊輔集・続〈1〉新しい開国

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