ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

レクチャー

 隔週の木曜日に開かれる保阪正康の講演の日。今日から6月までの6回は1960年から1973年の高度経済成長期に関する保阪の分析、解釈を聴く。この時期は私にとっても中学から高校大学を経て、社会人になる一番面白かった時期に相当するのだけれど、それはすなわちとっても多感な、めくるめく変化に遭遇し、挫折し、くそっと思って立ち上がり、また挫折し、涙に暮れながら万年筆を走らせ、めげてとぼとぼ歩いためまぐるしい時期だった。
 誰でもが、この時期のことを思い返したら、一本の小説が書けるんだろうな。
 いつもの席に座ったのだけれど、これまではほとんど隣があいていたのに、今日は埋まるどころか、30代とおぼしき男性が座った。この会にこんな若い人が来ることはほとんどあり得ない。なにしろ平日の午前中なんだから。この人は何者だろうか。