ほぼ足りてまだ欲 その先

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B & B

今回の旅では初めてBed & Breakfast、つまりB & Bといわれる施設に泊まった。booking.comを通して予約した。情報は写真だけだ。しかし、今やこうした旅行アレンジネットサービスは利用者のレヴューなるものがアップされている。確かに食べログじゃないけれど仕込みじゃない保証はないわけだけれど、中にはかなり辛辣なコメントも結構掲載されていて冷静にみると、それがたまたまなのか、根本的な問題なのか見えてくる様な気がする。
今回泊まったのはLe Coup De CoeurというB & Bである。google mapで捜すとこの施設のグラウンド・レベルはなんだかカフェかなんかの様に見える。ひょっとしてそうなのかもしれないなぁと思いながらあんまり変なレヴューも見ないので決めた。移動を考えて中央駅に近いというのも決めてだったし、土曜日の朝にアンティーク市が開かれるサンプラス広場にも近い。辛かったのは前日泊まっていたホテルからの移動だと思っていたが、タクシーに乗ったらわずか8-10ユーロくらいの距離である。
私たちが泊まったのは一階、つまり日本でいえば二階だけれど、ずいぶん時代がかったロココ調とも言えるバスタブがデンと備えられた広いバスルームを持つ広い部屋で、殊更古めかしく作ってあってよくもまぁ、こんなスタンドやら、洗面台やらを探してくるものだとあきれた。ところが、最高裁判所の麓あたりに連なるアンティーク店の通りに行ってみると、あるわあるわ、これでもか、これでもかと古い家具の類が並べて売っている。果てはシャンデリアの一つ一つのクリスタルの部品まで売っているというくらいである。つまり、日本で古民家から出てくる家具の類を集めて来た蕎麦屋の様なものだ。
こういう趣向で作ってあると、少しぐらい不具合があったところで、古いんだから仕方がないという気になりそうだけれど、実はそうじゃないということだ。こりゃ、考えによってはうまいやり方かもしれない。洗面台のお湯はちゃんと出るのだけれど、水とお湯を混ぜるのはシンクに貯めてからでないとできないので、私は顔を洗う時はシャワーの方で適度な温度の流れを作ってやっていた。
日本の民宿でもそうだけれど、こういう宿で面白いのは全く縁がないのに、朝飯を食べにおりて来て一緒になって言葉を交わす機会ができるということだ。フランスに引っ越していくとおっしゃる日本人の女性や、オランダから出張でやって来たオランダ人の女性とスペイン人の女性の二人連れ、とお話をして様々な人生があることを再認識する。オランダ人とスペイン人の職場の仲間は英語で話していたのでわかってしまうのだ。私にとっての初体験はおもしろいものだったけれど、上の階の宿泊者が夜中に帰ってくるとその足音がモロに響いて夜中に目が覚めるのには参った。