アントワープの中央駅からトラムで南にちょっと下ったあたりにアール・ヌーボー建築が軒並みずらずらと並んでいる地域がある。ウォータールー通りがその中心。ブリュッセルで有名な地域もそうなんだけれど、外から見てすぐにわかる家はそれ程多くなくて、ちょっとそれらしい窓枠があったりすると、気をつけてみるとその家の奥に、典型的な装飾を見つけることができたりする。そのまま今でも人が住んでいる家もあるし、事務所として使われていると思しき家もある。
私だけではなくて、何人もの人たちがカメラを抱えて見物にやってくる。中には観光バスが高齢者旅行者を満載してやって来てそうした建物の前に止めたまま解説をしていたりする。だから、こうした家の住民たちは外から見えるところに気を使った装飾をしているし、庭がある場合には綺麗に手入れをしておかないと格好がつかない。
こうしたデザイン重視の窓枠をみると、貧乏性の私はガラスが割れたりした時はガラスの入れ替えに随分な費用がかかるのだろうと心配してしまう。
