ほぼ足りてまだ欲 その先

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小布施温泉

 信州の友だちのところへ毎年今頃遊びにいくと、目新しい蕎麦屋とか、行ったことのない日帰り温泉とかを発掘している。今年は新しいところはどこ?と聴いたら、流石に今年はもう新しいところはないよといっていた。
 その代わりに、かつて彼が北信のスキー場でペンションを経営していた時にすぐそばにあったコーヒーショップのオウナーが小布施に移って店をやっているという。そしてそこのランチがうまいというので、彼の運転で小布施まで行った。
 小布施はかつて北信のスキー場からの帰り道に必ず寄っては栗羊羹を買った街だ。数年前の年末に格安温泉ツアーで湯田中温泉に逗留した時に遊びに来てその様変わりに驚いた街だ。素晴らしい変貌を遂げているのはよく知られているけれど、私にとっては余りにも完璧に作り込まれ過ぎているがゆえに面白くないという街でもある。アムステルダムの街の古いままに残っているのは面白いけれど、それをすっかり再現して見せたハウス・テンボスには行って見たいと思わないのと同じ様なものかもしれない。
 例えば街の一角をすっかり石畳にしてしまっているところなんかはすっかり「プロの仕事」であって、偶発的に出来上がってしまったバランスではないところが「どうだ!」という声になって聞こえて来ちゃうのだ。あの時にはなかった一角がずいぶんとセンスの良い、そして古い土蔵が隅々まで神経が行き届いた改造が施されたカフェになっているのを見ていると、思わず「わかりました!見事です!」と恐れいらざるを得ない。
 で、友人がそのコーヒーショップで聞いて来たらすぐそばに小布施温泉・穴観音の湯というのがあって、そこの露天風呂は素晴らしいというので、早速いって来た。これは嘘偽りなく、素晴らしい。600円と少々お高いが、それだけのことはある。二階の大広間からも見えるが、斑尾山黒姫山妙高山、戸隠と今日は全部がすっかり見えている。