昨夜、未明にざっと降り出した雨は雷と一緒にやってきた。そのうち雷はどこかへいってしまったけれど、起きてみると依然として降り続いている。降り続く雨というのはとても久しぶりな気がする。気温もそんなに上がらず、開けっ放しの窓の外に雨音がする。
こんな寒くもなく、暑くもない雨の日は、まだ小学生の頃、親父が箱根の温泉に湯治に行くのにくっついていったことを想い出す。その宿の話はもう何度か書いたから詳しくは書かないけれど、親父の定宿だったらしくて、親にくっついていくのが当たり前だった年齢のうちは何度か行っている。山間の2軒の宿屋があるだけだったけれど、雨に煙る山の緑が印象に強い。あれから山間部に行ってガスってくると、あの風景を想い出す。
その宿も今は代替わりがして、数年前に大改装をしたんだそうで、今はとってもスノッビィーな宿となってしまっていてちょっとやそっとではいけなくなってしまった。