ほぼ足りてまだ欲 その先

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大学新設不認可

 三校が認可されなかった。秋田市秋田公立美術大学、札幌市の札幌保健医療大学、それに、愛知県岡崎市岡崎女子大学の三つがこれまでの「大学設置・学校法人審議会」が認可答申をしたら通常認可されるというプロセスを田中真紀子文科相が覆したと各紙が報じている。何かといったら田中真紀子を追い落とすきっかけを探しているマスゴミの良い餌食となりそうだ。
 しかし、大局的に考えると、これまであまりにも容易、簡単、やりたい放題に認可してきた文部科学省に大きな責任があることを考えたい。
 それでなくても少子化に拍車が掛かっている。いくら大学進学率がうなぎ登りで、こんな事をいってはなんだけれど、猫も杓子も大学へ行くとはいえ。私立の大学を見たらわかるが、A.O.入試だとか、英語でTOEICで何点以上だったら無条件とか、果ては英検何級以上は良いよとか、一芸入試だとかいって、およそ大学という名前で学習・研究するようなレベルではない学校が目白押しになっている。これは事実だから認めなくてはならない。
 多くの女子短大は有名なところ以外はどんどん長期大学化されてきていて中には「女子」をとって共学大学にしたところが随分増えた。
 しかし、私学は走り続けなくてはならない。幼稚園児から囲い込んで授業料を取り続けなくてはならない。何しろ営業だからだ。そうではないということになっているけれど、どう考えても営利事業だ。だからどんどん校舎を建てる。学生数を増やす。どう考えてもこのキャパシティでこの学生を収容し切れないじゃないかというけれど、在籍している。
 新設された大学や学科は当初の4年間は文科省認可の条件を変えてはならないことになっている。そうでないとあっという間に羊頭狗肉になってしまうからだ。それでも4年間を過ぎると、かなり羊頭狗肉になってしまうのだ。それを見てもわかるだろう。
 都内にショッピングモールや新しいビルが建った時に、様々なブランド店が店を開く。賑々しく開店する。しかし、それは次の書き換え時期が来ると一線級の店はどんどん次の新しい建物に移っていく。そのあとに何が残るのかというと、チェーンの居酒屋のようなものが入っていく。レンタル料が一気に下がる。
 それと同じことが大学にも起きる。
 だから、田中真紀子が考えることは本来的には正しい。しかし、適切なタイミングはこの時期ではなかったかも知れない。しかし、来年度からはその気になって新設検討をする必要がある。