ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

なんだよ!

 帰りの地下鉄の中。何しろ冬になるとみんな(もちろん私も)けっこうもこもこしたコートやらセーターやら着込んでいるので、7人座りの長椅子も、みんながその気になっていないと7人が座ることができない。一人分空いていたのだけれど、左の方の兄ちゃん達がでれっと座っているのでとても細くしきゃ空いていない。「失礼します!」と声を掛けて座る。鞄も普通に横向きに膝の上に置くと隣のやたらたばこ臭い兄ちゃんにぶつかるから鞄を縦にしてもつ。
 ふと右斜め前の優先席を見ると、4人がけの席にお婆さんがひとりと若い娘、そして若い兄ちゃん二人が掛けている。お婆さんが小さいから、4人は余裕で座っている。その娘は優先席にも拘わらずスマフォを指で動かしている。あれあれと思いながら見ていると、鞄から大きな鏡を取り出してみている。あんなに目に近づけて目をぐりぐりさせるなんて良く平気だなと思って見ていたら、それどころか、期待に応えて(?)マスカラを取り出して塗りたくりだした。挙げ句の果てに眉から口紅も大きく口を開けている。こりゃどこまで行くんだろうか、もっと凄いことが起きるのかと見ていると、この娘がふと手を止め、こっちを見たと思ったらずばっと目と目があって、「なんだよ!」という目つきでじっと私を睨んだ。「こわっ!」と目を離した自分が情けない。