ほぼ足りてまだ欲 その先

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中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

中野京子と読み解く 名画の謎 旧約・新約聖書篇

 この種の本を見たいなと思っていた。欧州にはキリスト教に絡む絵画というのは無尽蔵にある。それは文字の読めない人たちのためにキリスト教の教えを知らしめるために教会の中に大きな絵を飾ったし、ステンドグラスで表されているもののほとんどの題材はそうしたところから引っ張ってきている。
 母校にはこの種の研究をしている先生が必ず一人はおられたし、往々にしてキリスト教に拘わる研究者の人たちに聴けばすぐさまわかるのだけれど、手っ取り早く読めちゃうものが良いなぁ、それも実際の絵を前に解説してくれると良いのになぁと思っていた。この著者は同じ「名画の謎・ギリシア神話編」というものも書いている。
 どうも冒頭の文章を見るとキリスト教徒ではなさそうな気がするけれど、他にもおられるのだけれどキリスト教徒でもない人がどうしてこういう研究をしているのか不思議に思う。そしてそういう場合に良くあるように「こんなわきゃないだろう」的なシニカルな表現ができてしまう。そんなことをいったら宗教なんてものはなり立たないのだよ。大体、どうしてお母さんのおなかの中にそんなに長いこといるわけないし、だからといって生まれ出てきたらすたすたと歩いて天と地を指さして「唯我独尊」なんていうわけない。
 十字架に磔になって三日後に復活するわけがない、ということになってしまうのであるよ。しょうがないねぇ。

追記(2013.01.29):この著者はキリスト者を根底からバカにしているスタンスに立っているかの如く感じる。彼女は多分そのほとんどが異教徒である日本人にわかりやすく解説をしているつもりなのだろうけれど、それがキリスト者を小馬鹿にした表現になってしまっている。日本の人口のたった1%しかいないんだから、それくらいのことをしても体制には影響がないだろうという、橋爪大三郎のスタンスと大して変わりがない。

 これを買うのか、こっちを買おうか悩んだんだよなぁ。こっちも欲しいなぁ。

気になるガウディ (とんぼの本)

気になるガウディ (とんぼの本)

 ガウディという人の作品は「日本人に人気がある」ものなのか?他の国ではそれほどでもないのか?だったらあんなに人は行かないと思うのだけれどどうなんだろうか。