ほぼ足りてまだ欲 その先

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アンサンブル・コルディエ第36回定期演奏会

 上野の東京文化会館小ホールにお誘いを戴いて、アンサンブル・コルディエの定演を聴きに行った。珍しくマチネーで午後2時からの演奏会である。いつもは夜だったから随分雰囲気が違っていて、上野の駅の公演口は人がごった返していた。天気晴朗なれど風ビュービューで、こんな天気だと私はすぐに「正月のようだ」と思ってしまう。
 上野の公演口は各美術館や動物園に行く人たちがひきも切らず、こんなにたくさんの人がこの街にやってくるんだと、今更ながらに驚くのだけれど、それだけ、近頃は出かけるといっても平日にしか出かけていないということを意味しているのである。
 大ホールの方にどんどん人が入っていく。お、今日は一体何があるというのだろうと見に行ったら、二期会の「こうもり」最終日だそうだ。このオペレッタは5月に見ようと思って既に切符を確保しているのだけれど、二期会がこうして演じる時、言語は一体何語なんだろう。いずれにしても日本語字幕が出るのだろうか。それだったらわかりやすいだろうなぁ。
 今日はステージの上に鍵盤楽器が二つ置いてあって、一つは入っていった時にチューニングをしていたからチェンバロと知れるのだけれど、今ひとつは一体何なのかわからない。始まって最初にヴェルディを演奏してからの音楽監督の大塚直哉さんの説明によると、これがFortepianoというものだそうで、これは後半にモーツァルトの、原曲はクラリネット協奏曲イ長調K.622をクラリネットの代わりに大塚さんのFortepianoで演奏された。なるほど、丁度良い音色で、これが今のフルグランド・ピアノで演奏されたらつや消しだろうな、と思われるものではある。
 このアンサンブルは大塚さんが毎回とても面白い試みにトライして、それを解説して下さるので楽しい。私のようなとってつけたようなクラッシックの駆け出しにも興味が持てるのだ。