ほぼ足りてまだ欲 その先

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わがまま

 私が堪え性がなくて、我が儘で、じっくり集中することができないのは、これは父親の遺伝だ、といって通過したかった。昔のオヤジというものはすべからくそうだったのかも知れず、家庭にあっては誰よりも優先され、誰よりも言いたい放題であることが当たり前だという時代があって、その時の人だったというのは彼にとって幸せだったのかも知れないけれど、こっちにとっては遅れてやってきた男のような具合で貧乏くじを引いているような気がしないでもない。
 例えばうちの長姉なんぞは父親絶対主義者だったから何が何でも父親が言うことを絶対のようにフォローしていた。私は、「ふざけるな!人間は人間で独りひとりの人間は平等だ」とあらがっていた。なんで、オヤジがこうだといったらみんなして嫌々でもいうことを聴かなくてはならないのかとあらがっておった。
 しかしながら最後に金が絡むともう一も二もなかった。安い学費の学校を落っこちて高い学費の学校に進学した時は参った。何を言われても抵抗できない。それでも、英語の発音だけは彼に勝ったと嬉しかったからそればかり勉強していたのが仇となった。ひょっとするとだから彼は私が英語の世界へ向かうことを反対したのかも知れないが、当時はそんなことを男が勉強しても喰ってはいけない、というのは切り札だったなぁと時代の流れを痛感する。まぁ、それでも語学そのものだけに特化しなくて良かったのかも知れないという気がしないでもないが、この歳に至ってしまってはなんでも同じかも知れない。
 それにしても、あの時代の男達は結構傍若無人だったものだ。