ほぼ足りてまだ欲 その先

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サンチアゴ・デ・コンポステーラ

 スペインの列車事故があったのはスペイン北部、サンチアゴ・コンポステーラの駅の傍だった。そういえば日本の本屋にいくと、驚くべきことに「サンチアゴ・コンポステーラ巡礼の旅」に関する本というのがめったやたらと出版されている。
 この巡礼って奴は聖ヤコブスペイン語サンティアゴ)の遺骸があるとされている場所ってことになっているものだから、イエルサレム法皇がいるヴァチカンとともにカトリック信者にとっては重要な巡礼地であることはわかる。
 しかし、日本人の中に一体カトリック信者がどれほどいるというのだろうか。キリスト教信者は長いこと日本人のわずかに1%といわれていて、それは人口にあてはめると127.8万人くらいということになるわけだけれど、その人たち全員が興味を持ったとしてもあれだけの種類の巡礼本が売れるわけがないだろう。
 しかもここを巡るツアーってぇのが多くの旅行代理店が組んでいて、たかだかこれだけの信者を相手にしたツアーで成り立つわけがない。
 つまりまったく宗教に関係がないところでのお客さんを対象に、日本では大人気になっているということになる。なぁに日本人はそんなことなんて全く関係なんてないんだよ。なにしろヴァチカンだって日本人は喜んでいっている。
 そんなことをいうのは私くらいなもので、どこのどんな宗教施設だって観光地化されていればどんな宗教の人たちだって入っていくんだよね。例えばバルセロナサグラダ・ファミリアにしたって、パリ・モンマルトルのサクレクールだって、仏教徒からイスラムからヒンズーまで、誰も彼もワンワン浮かれながら押し寄せる。
 日本でだって、浅草の浅草寺に行ってみたら世界各国の言語が聞こえるだけでなく、とっくのとうに資本主義化されてしまっているのに未だに社会主義国だといっている中国からもやってくる。極端なことをいったら、神様の魂が入っている神輿を外国人が一緒になってわっしょいわっしょいと担いでいたりする。
 結局、みんないい加減だねぇ。
 【もちろん写真はサグラダ・ファミーリアです。】