ほぼ足りてまだ欲 その先

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ビッグイシュー

 ビッグイシューの日本版は今年で10周年を迎えたそうだ。NHKのラジオニュースでこれを知った。そうだ、そういえばビッグイシューを5月の中旬以降買っていないことを思いだした。
 私はかつて良く銀座へ買い物、といっても音源を買うか、教文館で本を買うか、時間外れの昼飯を食べる、あるいは映画を見に行く、という程度だけれど、出かけていた。実は銀座から地下鉄に乗るよりは一駅歩いて京橋から乗った方が料金が30円安いというのもあるけれど、京橋には知り合いの鮨屋があったし、旨いエビフライの昼飯を出すフレンチの店があるし、なんといっても八重洲ブックセンターがあるから良く歩いた。
 近頃は昼飯拠点が次々になくなってしまったということもあるし、八重洲ブックセンターでないと手に入らないような本を探す、ということもしなくなった(手元不如意ということもあるし、もう家に置くスペースがない)ものだから、あんまりあの界隈を歩かなくなった。
 京橋交差点の角には赤い陽に焼けて色が褪せてきたキャップを被った大柄なおじさんが「ビッグイシュー」の最新号を右手に高々と掲げていたので、いつもそのおじさんから買っていた。
 ところが近頃、あの交差点界隈の工事が終わってようやく歩きやすくなってみたら、あのおじさんがいないのだ。いやいや、多分今日は暑くて耐えられなくてお休みしておられるのだろうと思って次のチャンスに財布の中に100円玉が三つあることを確認していって見ると、やっぱりおられない。どうされたのか、気になる。うまく生活する方策が見つかって安定した生活を送ることができる様になったのであればそれが一番だけれど、身体をこわされたのだろうか、あるいはどこかに追いやられてしまったのだろうかと気になる。