掛け違っちゃうと、ずっと下のボタンまで掛け違っちゃって、気がついたときにはえらいことになっている。
中国人の対日本人意識と日本人の対中国人意識も掛け違っちゃってからずっとそのまま掛け違っちゃっている状態のままここまで来ちゃっているというのに、今度は中国が日本を経済的にも凌駕したんだという意識が双方にそれをそのままより強く覆い被さって余計面倒くさいことにしている。
かつて日本人は「カリフォルニアくらい買い取って日本にしちゃえ」くらいのことを平気で発言して顰蹙を買っていた、と思ったら今度は中国から同じことをいわれて、ムッとしている。今や東京の街中は中国人が開いた各種の中華料理店と、インド圏の人たちが開いたインド系料理店で席巻されようとしている。
中国人の観光客は「金さえ払えばなんだって良いだろうが!?」と全くちょっと前の日本人と同じことをいっている。これが日本人にとって気分がよろしくない。なにしろちょっと前までは「先進国の、それも相当重要な立場にいる俺たち!」と思っていたのが、どんどん中国に追い越されちゃって、地球世界を牛耳っているらしい白人社会でのステイタスがどんどん低下の一途を辿っているからだ。
「盛者必衰」ってことを随分昔から自分でいっていたというのに、結局まだそんな境地には達することもなくて、オリンピックなんてものをやれば、またそんな立場に立つことができるんじゃないかと思ったりしていて、そりゃ「夢よもう一度」と思うんだろうけれど、無理をしてそんなことをしたって、先々でどうせけっ躓いちゃうのは目に見えているじゃないか。
だったら、今一番問題なことに専念してみたらどうだい。あ、また話はこっちに来ちまったなぁ。