ほぼ足りてまだ欲 その先

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十六条旭日旗

 これって多分、旧大日本帝国が軍旗として用いていたあの旗のことをいっているのだろう。はなはだ印象の悪い旗だ。15年戦争で日本の象徴として使われてきたから、アジア、オセアニアアメリカあたりではあの戦争の時の日本を表すのにあの旗を用いていたし、今でもこんな具合に用いられている。

 つまり、あの戦争の期間中の日本の行動には常にこの旗がつきまとっていたということだろう。だから、その象徴として負の意味を持って各国の人々の脳裏に刻み込まれているということだと考えるべきではないのか。
 現在の日本海軍(法律上は海上自衛隊といっている)もまた同じようにこの旗を艦尾に掲げて走っている。つまり外国から見ると海上自衛隊は帝国海軍とそのまま繋がっていると理解されるということになる。尤も航空自衛隊だろうと陸上自衛隊だろうと、あれから綿々と実際は繋がっておって、官僚的にも繋がっているし、悪しき風習も(良きものというのは得てして繋がらず、悪しきものばかり繋がるという傾向にあるのは古今東西変わらない)立派に繋がっている。
 で、何故今頃こんな話なのかということだ。
 今年の参議院の選挙で当選したみんなの党参議院議員に39歳の和田政宗という元NHKアナウンサーというのがいる。裏にいるのはシダックスだ。「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」に参画しているということから容易に想像が付くが、この男が出した質問趣意書は「豪州キャンベラ市のオーストラリア戦争記念館における旭日旗の床面への投影に関する質問主意書」てんである。
 キャンベラには国立の「War Memorial」が存在していて、豪州が参画したすべての戦争、つまりボーア戦争以降すべての戦争、についての記念碑が並んでいる。
 そこにかつて太平洋戦争の部分で上からその「十六条旭日旗」が投影されていて、その映像の上を見学者が通ることになるのは怪しからんとして「自衛隊法施行令において十六条旭日旗自衛艦旗として規定されている。十六条旭日旗を国旗と同等又は国旗に準ずる旗として位置付けているか、政府の見解を示されたい。」てなことをきいておる。
 それに対して政府答弁はこうだ。

お尋ねの「十六条旭日旗」が何を指すのか明らかでなく、また、お尋ねの「国旗と同等又は国旗に準ずる旗」の意味するところが明らかでないため、お尋ねにお答えすることは困難である。

 聴く方も聴く方だけれど、答える方も答える方だ。「え〜?じゅうろくじょうきょくじつきってなによぉ〜?準ずる旗ってなぁなんの意味だよ?」と全くすっとぼけているのである。
 こんな下らんことをこいつら、税金を使ってのんべんだらりとやっているのである。
 それに引き替え山本太郎は次々に自身に期待されている分野について質問趣意書を連発している。少しは見習ってみろ。(こちら