ほぼ足りてまだ欲 その先

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オリンピック

 私は2020年のオリンピック開催地が東京に決まったときにとてもガッカリした。IOCの見識のなさには驚いた。しかも東京のプレゼンは大嘘の塗りたくりだった。福島第一原子力発電所の事件はなにも解決していないどころか、なにもわからないにもかかわらず時の内閣総理大臣はこれを「完全にコントロールしている」と見得を切った。その後聞こえてくる東京電力の話を聞いていたって一体どこが「コントロール」できているというのか。明らかに誰にも今の状態がどういうことで、どこに危険が迫っていて、どれほどの人たちが今後の人生の中で放射能による影響をどれほど受ける可能性があるかについて知っているとはいい難い。
 給食が原因と見られるノロ・ウィルス感染の話が出たときに、あのパン屋が本当に原因なのか、パン屋の従業員がどこか他から持ち込んだのか、ハッキリしないけれど、誰が悪いかをマスコミが報じ、パン屋の経営者が謝罪会見をした。
 では福島第一原子力発電所の事件では謝罪するべき人が謝罪をし、検察・警察は事件として捜査をしているのだろうか。今でもどこからどんな理由で出てきているのかわからない水の流れが発見され、湧き出る汚染水を汲めども汲めどもキリのない、果てしのない作業に終始しているけれど、溶けて落ちてしまった燃料棒がどうなっているのか、だれも説明できないでいる。
 ということはこれから先どんなことが起きるのかだれにも見当はついていないということだ。従っていつどんなことをして良いのかも分かっちゃいない。それなのに、2020年までの6年間にこれがすべて解決しているという確信は一体誰が保証できるのか。
 にもかかわらず「いやぁ、東京でオリンピックが開かれることになって、明るいニュースですねぇ!」とテレビはいうけれど、とんでもない無責任な態度ではないか。
 森喜朗は「原発即時ゼロなら五輪を返上するしかなくなる。世界に対して迷惑をかける」というけれど、原発が即時ゼロになり、それまでに「安全」といえるような段階になっていたら、返上する必要はないだろう。しかし、どう考えてもこの時点で何が起きるのかわからないのだから「返上」するべきだろう。むしろこんな条件下で東京でやろうと決めたIOCに無責任だぞ、返上してやる!というべきかも知れない。
 どう考えたって、この状態でオリンピック実施を強行する方がなんぼか「世界に対して迷惑をかける」ということだろう。それは2019年のラグビーのワールドカップだって同じだ。こんな事が判断できない連中にこの国の政治を任せてたまるものか。