ほぼ足りてまだ欲 その先

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至極まとも

 昨日の田原総一郎朝まで生テレビでの宇都宮健児に対するインタビューをみていて、あぁ、こういうところできっと彼から離れる選挙民っているんだろうなと思ったのは「国旗国歌法」に関する部分だった。
 私も彼が言うように、あの法律ができた時に、時の自民党政府の官房長官が「決して強制するわけではない」といった説明を覚えているし、その上、あの国旗と国家にはアジア太平洋戦争中に様々な出来事を起こし、その記憶がこびりついているということにも共感する。天皇陛下だっていつだったかの園遊会で「強制をなさらないで」とコメントしたことも思い出す。
 それでも東京都教育委員会はその時に起立しなかった、斉唱しなかったという理由で教員を処分した。これは過去の自民党政府の見解と大きく異なっている。本来的にはドイツのようにハーケンクロイツを持ち出してきたら法に反するというくらいの態度をとってくるべきだった。
 それでも今の日本の選挙民の大半はそうは思っていない。国旗であり、国歌である以上、これを尊重しなくてはならないと法律に書いてある、明記してある。だから、正々堂々と誇らしく歌い、礼をするべきだと思っている。じゃ、憲法を遵守するべきなのではないのか、最も尊重するべき法律であって、尚かつそこには戦争という手段は放棄し、軍を持たないと明記しているのに、この国には軍があるじゃないかというべきなのに、こっちはいわない。
 これは非常に矛盾している。
 「そこまでごちゃごちゃ言わなくたって良いじゃないか、そこまで荒立てなくても良いじゃないか」と云っているうちにどんどん1930年代の日本にあっという間に戻ってしまう。そして気がついたら赤紙が来て、懲罰召集が来てやられちゃう。今の自民党は戦争をしたくて仕方がない坊ちゃんの集まりなんだから、ごちゃごちゃ言わないとおかしなことになっちゃうよ。
 この歳になって特殊警察に引っ張られて拷問されるような時代になって欲しくないんだけれど、今の自民党だったら喜んでやりそうだよ。
 宇都宮健児の主張は至極まともな危機感だよ。