昨日は墓参りにいった。うちの墓は横浜と鎌倉の間にあって、車がないと私鉄の駅からバスで山を一つ越えて行かなくてはならない。もう車を手放してから10数年の間、墓参りはレンタカーをするか、一念発起して私鉄とバスでえっちらおっちら行くしかない。
だから、混み合うお彼岸には出かける気にはならない。その代わりに春はこのくらいの時期に桜見物をかねて、行く。で、今年はたまにはレンタカーをして車の運転ができるかどうかを確かめに行く。
レンタカーはうちのすぐ傍に営業所があるので、そこで借りる。それもだいたい1300cc位のものを借りるのだけれど、借りる度に車が進歩していて車メーカーも電化製品やカメラと同じように、四六時中どこかしらを新しくして、買い換えの欲求を高めるやり方に苦心しているんだなぁと思わせる。もう姑息、とでもいいたくなるような細かいやり方をしている。ひと頃パソコンを買い換える適切な時期というものは誰にも決定打なんてないね、思いっきりしかないといっていたのと全く同じような気がする。
帰りにもう亡くなって10数年経つ幼友達のお母さんのところによらせて貰う。夏休みになると小学生の頃からそのうちに泊まりに行っては、今度は彼と彼の弟が泊まりに来るというような関係だった。だから、そのお母さんにはひとかたならぬお世話になってきたし、隠し事なんて一つもできないような間柄だったけれど、そのおばさんがもう90歳だ。
耳も遠くないし、目だって大丈夫だし、杖ひとつあれば歩けるし、元気なんだけれどさすがに本人がいうように物覚えはそうはいかなくなっている。ひとしきり昔話に花が咲く。たまの車の運転で疲れたけれど、楽しい時間だった。
