ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

JAZZ

 長部正太のピアノ、藍澤栄治のベースのデュオで細川綾子の歌を聴きにいった。今年の長部正太の東京での演奏は今日で終わり。あとは筑波のホテルでの演奏があるだけだそうだ。
 不思議なのは東京のあちこちにこうしたジャズライブを聴かせるスペースがあって、そこで毎晩ジャズを聴きに老若男女が集まってきている。しかも、一軒一軒の楽しみ代は決して安い訳じゃない。どうしてそれがみんなやっていけているんだろうか。昨日のお店も平均年齢は相当に高い。私たちのグループだって11人でほぼ平均年齢は65歳位なのに、それが客の中でも若手の方だ。80歳前後と思しきおじさん(おじいさん?)達が何人も来ていた。
 あの人達は明確に戦前のお生まれで、戦後、ドッとなだれ込んできた米国の音楽で若き血をたぎらせた人たちなんだろう。1950年代の歌が流れると思わずその辺から「良いねぇ、この辺は!」と声が漏れてくる。
 もちろん、経済的にも余裕があるからこうしたところに来られるんだろうけれど、われわれのような長部正太の帰国演奏の時だけ来る連中じゃないんだから、相当だ。
 となると、これから先、この産業(というほどではないだろうけれど)は一体どうなるんだろう。若手のジャズ・ミュージッシャン、ヴォーカリスト達がこういうところに出ても、それを聴きに来てくれる若い人たちがいるんだろうか。あと20年くらい経った時に、こうした場所はまだあるんだろうか。