ほぼ足りてまだ欲 その先

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おつきあい

 いやぁ、本当に芸能人系の人たちって大変なんだなぁとご同情申し上げる次第。やれ、公演があると、山のような花が贈られてくる。それもその辺の仏花みたいな安っぽい花じゃなくて(菊の花の皆さん、申し訳ない)、そりゃもういくつの花が並んでいるのか数え切れないような胡蝶蘭だとか、艶やかに生けられた盛り花だったりする。そういうのが来たら、それを控えておいて、その方が何かあった暁には駆けつけてお花をお届けする。そんなに山のようにお花を戴いたら、そこかしこに名前の札が付いてお飾りする。あぁ、この人はあんな人とも繋がりがあるのかと、そこに来た人たちがみんな感心をするということになっていて、殆どその意味はお葬式の生花や花輪とほぼ同じようなものである。しかし、それだけやったり取ったりするのだから、お金が掛かってしょうがない。
 随分以前の話だけれど、中野の大きなホールで当時まだ売れていた芸能人の人がリサイタルを開き、その友人の人から切符を戴いていったことがある。その友人の人と舞台がはねたら一杯やろうと思っていたら、いやいやもう一仕事あるんだという。一体何と聞いたら、戴いたお花を花屋さんに引き取って貰うんだというのだ。それでお金が返ってくるんだろうか。あれじゃ、儲かるのは花屋だけじゃないか。本人達はただただそうした付き合いのためにお金が出ていくだけだ。なんだか虚しい世界なんだなぁと思ったのだけれど、自分はそんな世界にとんと縁がないんだから、それで良いのであるな。