ほぼ足りてまだ欲 その先

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本当は

 あの戦争に敗れて、さんざんな目に遭って、あのうちもこのうちも、あたら短い生涯を閉じてしまった子どもが出てしまって、それまでに築いてきたものもほとんど無に帰した。あぁ、いやだ、何であんな時代になっちまったんだろうか、私たちはどこで間違えたのだろうか、と深く傷ついたのだ。
 で、「いや、もう戦争なんて金輪際手を出さないぞ、そんなことを誰にもさせないぞ」という気持ちになった。そこへ占領軍が提示してきた憲法素案がぴったりと合致した。あの当時、マハトマ・ガンジーの非暴力主義は時代の脚光を浴びた。こんな私だって、彼の名前をフルで諳んじている位なのだ。
 軍隊は持たない、戦争は一切しない、と心に決めたのだ。どんなことがあろうと武器を手にしないと。
 それが今や、「自衛のために拳銃を持つくらいは当たり前じゃないか」とあたかも米国の拳銃社会そのままになっている。なにしろ「武器はいらない」というと、「平和ぼけ」だと嘲笑される位なのだ。彼らはマハトマ・ガンジーを馬鹿呼ばわりするんだろう。それはもうほとんどやくざの世界だ。インテリジェンスのかけらもない。戦争体制を作るのは世の中の常識だといっているわけで、その相手は彼らにいわせれば中国、韓国、北朝鮮で、もうあの戦争そのものなのである。どうしてもあの時に戻りたいらしい。あの時に懲り懲りだといった声をあえて聴かず、振り返らず、愚かしい。