ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

居直る

自民党広報紙たる産経新聞の有名なコラム「正論」の本日付に都留文科大学教授・新保祐司という右翼がこんなことを書いている。

「醤油組(戦後の論理には、“醤油を飲んで徴兵を逃れた”、いってみれば醤油組の天下といった風潮)」の倫理的問題は、実は心の奥底の単に戦争に行きたくないという「エゴイズム」を「反戦」とか、「平和主義」とかの美辞麗句で「正当化」したことである。行きたくないということを直接的に表明するだけであれば、その人間は卑怯(ひきょう)者のエゴイストと指弾されるわけだが、「反国家主義」とか「戦後民主主義」とかを装うことによる「微妙」な「スリカエ」が行われて、さも「正義」の人であるかのように振る舞うという悲喜劇が蔓延(まんえん)したのが、戦後の生ぬるきヒューマニズムの見苦しい風景であった。

 戦争に行きたくない、を「単に」といい、「エゴイズム」と断じることのまさにそこに多くの戦争を引き起こし、残酷なまでに命を奪い取り、自分が生き残りたいという(君が言うところの)エゴイズムを実現する現場を引き起こす要因が存在していることに気づきながらの言論を居直りといわずになんという。
 こういう輩が英霊といって日本の過去を美化するが英霊といわれている人たちのかなりの部分が国から見捨てられた人々であり、本人たちがその気であったとしても、捨てパイとされてしまった人たちである。そんな言葉で過去をぬぐい去ろうとする、その卑怯な言論が実に腹立たしい。
 こいつは多分「非国民」という言葉を未だに振り回しそうだ。