正当かつフェアな国家を築くためにはそこに暮らす人たちがすべからく平等な権利を持って暮らすことができなくてはそれは望めるとは思えない。誰もが、予断なく、正にイーコールに取り扱われなくてはならない。それが大原則だ。
その大原則というのは民主国家ならば実現されているのかといったら、とてもそんなことはない。
なぁにをいっているだね。北朝鮮のような独裁国家で人々を恐怖の中に陥れて、他からの情報を遮断している国家はアンフェアの典型だけれども、私たちの国をごらん、立派にフェアな国家じゃないかというのだといったら、それはやっぱり違っている。
だから、この国は衰退していくんだろうという気がする。
なにしろ間接民主主義といったって今の選挙制度でいったら日本全国どこにいる人もみんなおしなべて同じ立場に立っているのかといったら、いつまでもいわれていることだけれど、一票の重みといわれているものすら、全く異なっていて、あっちの人の意見とこっちの人の意見は同じように表される状況になっていない。それももう何十年もそのままに放り出されていて、いっかな改善されない。
その上、選挙の度に投票する人たちの数は半分にも満たなかったりする。それでフェアな国家を構築できるのかといったら当然そうではない。それを改革しようとする政党は全く現れてこないし、選挙民自身がそれをおかしいと思っていない。
人々がそれをおかしい、なぜフェアなシステムにしないのかという意識がないのだから、しょうがないといえばしょうがないのだけれど、ではなぜフェアにしようという意識がないのか。
それをフェアにしてしまったら、今と変わってどんなことになるのか見当がつかないからなのではないのか。今より良くなるという確信がないから、そのままにしている方が楽だからなのか。
アンフェアな国家が美味しい水を撒いてくれていると思い込んでいるんだからお人がよろしいというか、お育ちが良いというか、
「イスラーム国」に外国から若者が参加する理由というのはひょっとするとそれができるかもしれないと思っているからなのか。ポルポトの匂いがする。
彼らは単なる権力争いの中に恐怖を持ち込んでいるに過ぎないのではないのか。どこから金が出ているのか。彼らは次のカダフィではないのか。
今年の9.11は大丈夫だろうか。