ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

アンサンブル・コルディエ

 39回目の定期演奏会は、上野の東京文化会館も奏楽堂も改修に入っていて、なんと大手町の日経ホールである。大手町のこの辺に出かけたのは16-7年振りのことで、全くお上りさんというか、よそ者になってしまった。そもそも日経がこんなところにビルなんて持っていなかった。しかも、3階がホールになっている。座席数610だそうで、椅子がゆったりしているからか、それより多くは入れるように見えないことはない。壁という壁には無垢の丸太が張り巡らせてある。一番端の席だったけれど、番号は28番で前から7列目だった。寄っているけれど、これだけ前だったら充分楽しめる。と、喜んだのはつかの間。気がついたら後ろに就学前の女の子を連れた若いお母さんがいて、その子がいつまでもぶつぶつと喋る。椅子の背にぶつかる。何度振り返っても、母親が制止する気配がない。幸い横が一列空いていたので、席を移る。
 コンサートでの子どもの扱いが話題になったことがあったけれど、正にこんな具合に遭遇するとは思わなかった。
 前回おられなかったトップ・ヴァイオリニストの野口さんが健在だった。しかし、チェロは一人交代して若い人が入っていた。少しずつ以前に比べてみるとメンバーが替わっている。
 最初のカノンがちょっと気になるできで、どうなるんだろうと思ったけれど、あとは楽しめた。このユニットの定期演奏会は面白い選曲で興味を持つのだけれど、今日の期待はヴァイオリン4本で演奏するモーツアルトの「魔笛」で、こういう趣向はなかなか面白い。最後はヴィヴァルディの四季、秋と冬。
 毎回のことながら大塚直哉さんの解説があってのコルディエという気がする。大塚さんはNHK-FMの「古楽の楽しみ」の週替わりの司会をやっておられる。