ほぼ足りてまだ欲 その先

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有給休暇

 ラジオを聴いていたら未だに「有給休暇はとりやすいか、とりにくいか」をやっていた。まぁ、どんどん非正規社員を増やす労働環境作りに邁進している自公経団連にイニシアティブをとられている状態で、「有給休暇」を論議できる環境にいる人はもうそれだけで「勝ち組」だということが出来るのかもしれないけれど。
 日本の労働法では有給休暇は最長で年に20日ほど取れることになるのだろうか。私が現役だった頃はほとんどの人が滅多に有休を取らないから前年度の繰り越しをそのまま足して40日の有給を抱えている、という人たちばかりだった。それでも有休を彼らは取らなかった。そしてそれが明白に評価されていた。「それに、彼は有休なんて取らないし」という言い方をする上司は当たり前だった。
 日本では旅行で休もうが病気で休もうがおんなじ有給休暇を使う。だから、ひょっとして病気をしてしまって有給休暇に頼らざるをえなくなった時に困らないように日頃から使わない、という意識を持っている人は少なくないだろう。精々、役所に行かなくてはならなくて半休をとるくらいが精の山だ。
 国によってはsick leaveなる病気の時用有給休暇が制度化されているところもある。彼らは遊ぶ時の有休と病気の時の有休を使い分けることが出来るから先のことを憂慮せずにどんどんとる。休んでいる間、周りの同僚に迷惑をかけるといけないから、なんていう「有休を取らない」理由は全く起きない。なぜかというと、一人が休んでいたら、「休んでいるからわからない」といういい訳が通用するし、それによって取引をやめてしまうという文化もない。むしろヴァカンスのシーズンが来る前にそれを意識して処理をしようとしなかった方が責められる。
 「有休を取りやすいかとりにくいか」という問題だけではないのだ。だから、法律で有休を一定以上消化しないとなんらかの処分がされてしまうという制度にしたって、全く意味がない。つまり、それは政府与党が「働く側に立っていますよ」というプロバガンダに過ぎないということだ。そんな立場に立っていたら労働者派遣法を改悪しようとする動きに立つわけがない。