ほぼ足りてまだ欲 その先

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訃報

 聞き慣れない男の人の声で電話がかかってきた。このご時世だから、ちょっと警戒しながら電話に出た。私の前職をおっしゃる人で、こりゃ間違いがない。誰かと思ったら、大学の後輩で、その彼の奥さんがかつて同じ職場で仕事をした人だ。毎年年賀状はいただいていたけれど、電話がかかってくるなんてことはこの20年間に一度もない。イヤな予感がした。案の定、奥さんが亡くなったというお知らせだった。いつなくなったのかとお伺いしたら一昨日だという。今年も年賀状をいただいていたのに、と申し上げたら、もうこの三年半、癌で患っていたんだという。ということは療養しながら、相変わらずのあの明るい年賀状を送っていただいていたと云うことか。
 何しろ明るい人で、笑って仕事をしていたところばかりが思い浮かぶ。当時の職場は外に向かって発信する職場で、良いこともたくさんあったけれど、面倒なこともたくさんあった。外と接するために様々な情報を共有できる方法を駆使していたけれど、そのデーター管理も含めて、女性社員の力が不可欠だった。メツメツと仕事をされたらどんどんくらくなってしまうところを三人の女性が支えてくれていたのだけれど、これでもう一人しか残っていないことになる。あの明るさを思い出しながらご冥福を祈る。