ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

お〜い!

 うちの死んだ親父は自分のつれあい、つまり私の母親のことだけれど、を呼ぶのにいつでも「お〜い!」と叫んでおった。どんな時でも、叫んでおった。私は息子として、なんつう不遜な態度なんだろうかといつもそのたびに腹が立ったのだけれど、それにもまして腹が立ったのはおふくろがいそいそと「はぁ〜い」と割烹着で手を拭きながら呼んでいる親父の寝室あたりにお茶だとか、水だとかを持って行くのを見ていてなんちゅうこっちゃねんと思っておった。
 その反動があってか、私はつれあいを叫んで呼んだことはほとんどないなぁ。こっちから出ていって、あのさぁ、とかいっている。昔はそんな時のジョークで、「私はお〜いという名前ではありません!」という反撃があったけれど、おふくろがそんなことをいったのを聴いたことがない。
 随分時代は変わったものだとつくづくそう思う。