ほぼ足りてまだ欲 その先

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焚き火

 小学校4年生の秋に清水の三保に転校した。当時の三保には小学校はひとつしかない。誰も彼もが三保神社の横の小学校に通った。うちのあった東折戸から学校までは多分歩いて20分くらいだったのではなかっただろうか。三保街道を歩くのではなくて、裏の道を行く。
 いくら三保でも冬は寒い。学校へ行く道すがらになぜかお爺さんたちが必ず焚き火をしているところがあった。その焚き火を羨ましく思いながら学校へ急いだ。♪焚き火だ、焚き火だ、落ち葉焚きぃ♪を聞く度に(尤も近頃ではほとんど聞かないけれど)あの焚き火を思い出した。
 転校したばかりの頃はその道でガキ大将に待ち伏せされて逃げた。それでもめげずに学校に行けていたのはその小学校では私は圧倒的に優位に立っていたからだ。背も低いし、野球も下手なのに、どうして優位に立っていたのかといったら、最初に漢字の書き取りで他の子を圧倒したからだ。単純な話だけれど。
 で、中学二年の時に東京の中学校へ転校した。すぐにめげた。何しろ一学年に900人ぐらいいたでっかい中学で、そんな程度では他を圧倒なんてできなかったからだ。そこから常に反主流派の人生を送る事になった。