ほぼ足りてまだ欲 その先

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踏み外す

 ずっと昔からいわれている。日本という国は一度路線から外れてしまったら、なかなか再度路線に戻ることはできない。そんな世の中じゃいけない。いろいろなことを経験するからこそ、想像力が豊かになって、世の中をいろいろな角度から見られるようになるんだ。
 ところがいつまで経ってもそんなことは実現なんてされない。どうしてなのかというとそういうシステムを構築するのは路線を外したことのない人たちの手によるものだからだ。じゃ、どうするのかといったら、路線を外してしまった人たちが自分で構築するしかないのだ。路線を外してしまった人たちがそれをやろうとしたら、どんなことをしたらそれが実現するんだろうかというと、かつてはどんな手を使っても良いから、金さえ握れば良かった。金を握るために、どうするか。それは反社会的行動を用いてでもかき集めた奴の価値だった。
 今の中国を見たらよくわかる。日本の30年ほど後をそのままなぞっているだけだから。
 しかし、問題はこれからだ。日本はいつまで経っても路線から外れた人間がなにもハンディなく復帰できる社会になれるかどうかで、中国と大きく異なる社会を構築できるかどうかだろう。
 全く皮肉なことに、中国が一度は目指した平等社会を、今度は日本が何らかの価値観で構築できるかどうかで将来が違ってくる。今は非正規雇用に足を踏み入れると、もうそれっきりで、二度と正規雇用に復帰することができない。階層を作り出そうとしているのでは正反対の方向に行っている。世襲政治家は明らかに階層化をはかろうとしている。それを支持する国民は実に哀れというしかない。