ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

お調子者

 時事通信の記者が驚くべき質問をしたそうだ。良い方に驚くのであればまだしも、ジャーナリストの端くれとして小学生以下の感性の持ち主である。

沖縄県議会が埋め立て用の土砂の規制条例を成立させた。
 米軍普天間飛行場宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する社民・護憲など与党会派が提案した。時事通信の記者は、この条例により、沖縄県の要請で国が工期を短縮した那覇空港第二滑走路の建設にも支障が出るのではないかという可能性を踏まえ、「沖縄が(第二滑走路の)工期短縮を難しくするような決断をしたことについて、もう国としてもある意味、見限ってもいいような気がするが、いかがでしょうか」「もう、そんな連中は放っておいてもいいと思うが、いかがでしょうか」などと質問した。(朝日新聞2015年7月13日21時29分)

 「私はあなたの見方です。だから、美味しいネタを頂戴ね!」と尻尾を振っている様が目に浮かぶではないか。時事通信社は「不適切な表現で、極めて遺憾だと考えている。すでに本人に注意をした」といっているが、そんなことで済む話ではない。これは報道の偏向そのものであって、彼を記者として活動させ続ける時事通信社がそれでも良い、と考えているということになる。
 ネットに書かれていたことだけれど、日本ABC協会の統計によると沖縄で読まれている新聞は「自民党員が潰せといった二紙」は各16万部でているけれどその他はほとんど取るに足らない数しか読まれていない。沖縄二紙がどのような反応を見せるのか、よく見てみたい。
 それにしても、この条例は沖縄の生物多様性保全の実効性を高めることが目的ということになっているけれど、沖縄からの新規基地の追放から考えると実に有効な手段で、よく考えられていることだと感心する。

追記

 沖縄県内に持ち込まれる埋め立て用の土砂を規制する条例が沖縄県で成立したことをめぐり、菅義偉官房長官の定例会見で「もう、そんな連中は放っておいてもいいと思うが、いかがでしょうか」などと質問した時事通信の記者(47)について、時事通信は14日、編集局経済部から総務局に異動させたと発表した。
渡辺祐司編集局長は「不適切な表現で沖縄県民をはじめ議会関係者ら皆さまを不快な思いにさせたのは、極めて遺憾です」とするコメントを出した。今後、監督責任を含め、関係者の処分を検討するという。(朝日新聞2015年7月14日17時22分)

 対応は評価されるべきだろう。しかしながら問題はこれで終わりではないと思う。彼ら大手マスコミの現場記者の中に既にこうして権力に対しておもねることが「おかしいことではない」という感性が植え付けられているということを重く捉えなければならない。これは看過できる事態ではない。